サシャ・バロン・コーエン、フレディ・マーキュリー役をなぜ降りたのかを語る

サシャ・バロン・コーエン、フレディ・マーキュリー役をなぜ降りたのかを語る

クイーンのフレディ・マーキュリーの伝記映画の主演に起用され大きく期待されたものの、その後降板した俳優のサシャ・バロン・コーエンは降板の原因について語っている。

サシャは世界中でヒットした2006年の『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』などでのエキセントリックな演技で有名だけではなく、容姿もフレディとかなり似ているため、フレディ伝記映画の主役としては最適と考えられていたが、映画の製作方針について根本的な違いがバンド側との間にあったと説明している。

辛口トークで知られるラジオDJのハワード・スターンの番組に出演したサシャは、現在のクイーンの面々がフレディとクイーンの生き様を子供でも観られる内容の映画として描きたがっていたのに対して、自身はフレディのセクシュアリティと破天荒なライフスタイルをすべてぶちまけたセックス・ドラッグ・アンド・ロックンロールな内容の映画としてやりたかったと語っていて、こうした食い違いが問題となったと説明している。

「どんな伝記映画でもそうだし、クイーンがなんでこういう作品を作りたがっていたのかということもよくわかるし、もし、自分の表現についての権利も自分のライフストーリーについて描く自由も全部自分にあるのなら、自分をできるだけ偉大な存在として描きたいと思って当たり前だと思うよ。でも、そこが問題だったんだ」

また、フレディは1991年に45歳でエイズのため他界したが、バンド側はこの死を物語の中盤で紹介し、後半はその後、残されたバンドがどうやってフレディの死を乗り越えていったかというドラマとして描きたがっているとサシャは説明していて、この物語構成に自分が納得いかなかったのも別れの原因だったと語っている。

「つまり、主役である人物が途中でエイズで死んじゃって、その後残されたバンドがひたすら頑張るなんて内容の映画は誰も観たくないから」

そうサシャは語り、自分の方でも手を回して『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャー監督や『英国王のスピーチ』のトム・フーパー監督らが気に入りそうな脚本を脚本家のピーター・モーガンに準備させていたというが、最終的にはバンド側との平行線状態が解決しなかったので降りるしかなかったと明かしている。サシャはバンドについて次のように語っている。

「今も残っているバンドの面々はみんなミュージシャンとして素晴らしい人たちだよ。ブライアン・メイはとんでもないミュージシャンで、クイーンの作品の半分はブライアンが書いてるわけだからね。でも、映画のプロデューサーとしてはそういうわけじゃないってことなんだ」
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