今日公開:『悪人』


今日、吉田修一のベストセラーの映画化『悪人』が公開された。
著者自身が、監督の李相日とともに脚本を手掛けたこの映画。小説と同じく、あるOLの殺人事件を通して、白黒を絶対はっきりさせることができない“人間の業”をとことん追求した、見応えバッチリの力作である。
本当に観て欲しい映画なんだけど、そんな中でも特に素晴らしいのは、キャストの演技。モントリオール映画祭で主演女優賞に輝いた深津絵里はもちろんのこと、誰もが持つグレーゾーンを、かつてない形でとことんディープに、リアルに追求した妻夫木聡の演技も圧巻。ふたりの脇を固める岡田将生と満島ひかりを含め、とにかくスクリーンに登場する人物ひとりひとりから目を離せないのである。
是非、観て欲しい。

なお、現在、絶賛発売中のCUT9月号では妻夫木聡と李相日監督の、ガチンコ対談が載っているので、それもあわせて読んでください。
ちなみに、写真は昨日会社に歩いている途中で配られていたクーポン本。こういう形で映画の割引券が配られているのは初めて見たかも。(内田亮)
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