ユニコーン『Z』全曲解説 その2

ユニコーン『Z』全曲解説 その2

2 Z LIFE
作詞・作曲:阿部義晴。ボーカルも阿部B。
いきなりソウル・ミュージックっぽいぶ厚いホーンと、おそらく
全員による「3! 2! 1! ゼーット!!」というかけ声のイントロで始まります。
そう、アルバムのタイトル・チューンです。
「アルバム全体のテーマを表している曲を書こう!」とかではなく、
あとから「まあ、アルバムのタイトル、『Z』かなあ」みたいに
決めたのではないかと思うが、ただ、歌詞を聴くと、見事に
アルバムのタイトルにふさわしい内容です。
で、今のユニコーンを表してもいます。ちょっと感動的。
語り口、軽薄だけどシリアスというか、ばかばかしいけど切実というか、
シリアスさや切実さが恥ずかしいので、軽薄さやばかばかしさを
まぶしているというか。そのへんもとてもいい。
という歌詞に関しては、ジャパン最新号(6月号)の別冊付録のユニコーンブック
掲載のインタビューで、阿部B本人が、とてもいい解説をしておられるので、
そちらをぜひ。
しかし、ライブで盛り上がりそうな曲だけど、このホーン、
ライブではどうするんだろう。
キーボードで弾くんだろうな、全箇所ホーン隊を連れていく
というのは、難しいと思うので。

3 デジタルスープ
作詞・作曲:阿部義晴。ボーカルはOT。先行シングルですね。
1曲前の「Z LIFE」から、照れ隠しをとっぱらったような、直球でシリアスな曲。
つまり、今のOTはまずめったなことでは書かないし、ほかのメンバーも書かないであろう、
阿部Bしかありえない、メッセージ性が強くなることを恐れてない、
まじに感動的な曲です、こうやって改めて聴くと。
いやあ。いいわ。
特に、サビの「Oh あなたの言葉は~」っていうところの
「聴いてると身体がふわっとなる感じ」、すばらしい。
それから、OTのボーカルの、最近には珍しく「歌いとばす」みたいなこの感じ、
自分の曲では出ないのではないか、阿部Bの曲だからではないか、
という気がします。
あと、「Z LIFE」ほどではないが、これもホーン入ってますね。
間奏のギターは、これ、テープ逆回し? 逆回し風? どっちだろう。
逆回しであってくれることを望む。

次回に続く。
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