歓声の中SHO-SENSEI!!が登場して1曲目“サザン”が流れ始めると、スマホを掲げる手が一斉に上下し、大合唱が響きわたる。1曲目から熱量が凄まじすぎてクラクラするほど。SHO-SENSEI!!を呼ぶ「しょうたろうー!」という歓声、フロアが揺れるほどの大合唱が混ざり合い、SHO-SENSEI!!と客席が全力でぶつかり合うようなヒリヒリとしたステージに圧倒される。
ステージ上のSHO-SENSEI!!は、必要なことだけ言葉を選びながら話していた。確かに言葉数は少ないが、そのぶん歌詞から、歌声から、パフォーマンスから「伝えたい」という想いが溢れ出していて、その想いは音に乗り、ビームのように一人ひとりの心を貫いていく。客席もそれに応えるように、全身を使って「届いてるよ」と表現している。そんな互いの姿に胸を打たれた。
「ラスト2曲。みんなせっかく来てくれたんだから――俺も絞り出すから絞り出して」と告げたSHO-SENSEI!!は、ギアがもう一段上がったように、痛みすら感じる全身全霊のパフォーマンスを見せてくれた。ラスト“最終列車”ではステージを降り、観客にもみくちゃにされながらハイタッチしていく。そしてアウトロが響く余韻の中、鮮やかにステージをあとにした。
約1時間の濃密すぎる時間。魂に触れるような剥き出しのライブだった。(藤澤香菜)
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