Chevonのライブ、恐るべし。ブランデー戦記を迎えて白熱した対バンを観て

札幌発の3ピースバンド、Chevonの1stツアー「大行侵」の東京公演が満員の渋谷duo MUSIC EXCHANGEでおこなわれた。

対バン相手はブランデー戦記。以前にはブランデー戦記が主催のライブにChevonを招いたこともあり、お互いに呼び合える関係に感謝を述べつつ、ストイックなパフォーマンスを繰り広げていく。ダイナミックなボリのドラムとみのりのベースに、憂いを帯びた蓮月の歌声が乗れば、そこには上質な時間が流れ始める。まだ結成して1年ほどとは思えない骨太なサウンドでChevonへとバトンを繋いだ。

ステージに登場するやいなや、ピンボーカルの谷絹茉優の存在感にとにかく圧倒された。MCは少なめだったが、フロアにいる全員と目を合わせるようにして、思いの丈をこめて歌う姿を観ていると、とても濃密なコミュニケーションを取った気分になる。性別不詳で個性的なルックスは、妖しく近寄りがたい雰囲気すら漂うが、その分キャッチーなメロディや軽快なギターリフが親しみを感じさせる。ビジュアルやMV、歌詞のコンセプトも強いバンドだが、それはひとつの側面にすぎず、自分の想いを伝えに札幌からやって来たのだという強い信念を剥き出しにしたパフォーマンスに心を揺さぶられた。

Chevonは、来年7月にLIQUIDROOMでのワンマンライブを開催することを発表。ライブに行くとアーティストのポテンシャルがわかるとよく言うが、Chevonこそ絶対に現場で観るべきバンドである。(有本早季)


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