スガシカオ独立について

既に報じられているスガ シカオ独立のニュースは今朝知った。

ホームページで書かれていることがすべてだと思う。というか、今の状況からして、それ以外の理由が考えられない。別にセールスが急降下して食えなくなってるわけではない。コンスタントにツアーを組めてるし、動員もまったく落ちてない。本業以外の外仕事もバンバン発注が来る。「2年に1枚ぐらいのペースでアルバム作って、ツアー回って、少し休んで、合間に外仕事をやり、それでまた次回作へ」というサイクルを続けていけば、何ひとつ不自由のない理想的な音楽人生をまっとうできるし、今や余裕でそういうポジションにいる人なのです。

ただ、それがスガシカオにとっては全然理想的ではなかった。正確に書くなら、彼が理想とする音楽に辿り着くためのルートではなかった。

オフィシャルの文面には「デビューの前のような、あの時間にもう一度立ち返り」と書かれている。脱サラして、デビューするまでの間、彼があらゆるレコード会社に音源をプレゼンしても、ほとんど反応がなかったというのは、有名な話だ。もちろんハングリーな状況に身を置いただけで素晴らしい作品ができるほど、この業界は甘くない。そんなことスガシカオは百も承知だ。ただ、おそらく彼の中でその「マスターピース」に向かう道がはっきり見えたのだと思う。そしてそのための最良の決断が独立だった。憶測を呼ぶのは仕方がないが、理由は非常にシンプルである。

前回のインタビューで「最強のポップアルバムを作ってください」とお願いし、そしてその約束も取りつけた人間として、何はともあれ、次のアクションと次回作を待ちたい。(徳山)
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