まさに、満漢全席みたいな、お腹いっぱいの最高の夜だった。DEAD ENDヤバいくらいにかっこいい！と公園通りをくだりながら多くの人は思ったはずだ。最初と最後を最新作『Dream Demon Analyzer』ではさみながらも、滅多に聴けない過去曲満載のオールタイム選曲、全27曲、３時間！　MCもほぼなしのノンストップ！　ステージ後方には、ブラックホールみたいな巨大な穴が掲げられ、月面のようにも、魔法の鏡や魔法使いの水晶のようにも（実際に真ん中に映像が映っていた）、洞窟のように見えたりもして、幻想的で面白かった。アンコールの“冥合”の最後にMORRIEがその穴に後ろ向きに落ちる、という演出にはびっくりした?!　
火やスモークなど特効も随所に使われ、25周年に相応しい華やかな演出だったが、それより何より、２回のアンコールを含めて３時間、全力で疾走するメンバーの鬼気迫るプレイに圧倒された。初期のゴリゴリのメタル曲よりも、“SSS”や“Devil Sleep”など最近のスラッシュメタル風楽曲の方が早くなっているというのにも驚く。サポートである山崎慶のドラムもこのホールで聴くと、迫力もスケールも繊細さもいつもよりすごくよくわかる。今のDEAD ENDに間違いなく、なくてはならないメンバーだ。
そして、DEAD ENDっていい曲いっぱいあるよなあ、と改めて過去の作品をいろいろ聞き返したくなった。

終演後の会場打ち上げで、YOUは、「もう一回最初からやり直したいぐらい」と言っていたが、ほんと観れることなら最初からもう一回観たい！　DVD＆Blu-rayの発売が楽しみだ。
COOL JOEの右手には、床に描かれた魔方陣と同じ模様が描かれていた。２階から観てたのでまったくわからなかったが、そういうところも映像だと見えるんだろうな。
MORRIEは、「うちのメンバーは意地悪だから。昔の曲も足立くんがレギュラーチューニングのままやるから」と言って和ませていた。さすがに26曲目の“Spider　in　the　Brain”なんてきつそうだが、最後まで歌いきっていたのはすごい。しかも、上半身裸であの逞しい胸筋を全開にして。
どんどん破天荒に進化するDEAD END、やはり目が離せないバンドだ。
セットリストはこちら。

1．水晶獣
2．Dress Burning
3．地獄の季節
4．Danse Macabre
5．I Want You Love
6．Psychomania
7．摩天楼ゲーム
8．Guillotine
9．夢鬼歌
10．Blood Music
11．Promised Land
12．I'm In A Coma
13．Serafine
14．Beyond　the　Reincarnation
15．Night Song
16．Embryo Burning
17．Phantom Nation
18．Calamity
19．Blackout
20．Conception
21．Seiren
22．SSS
EN1
23．冥合
EN2.
24．Good Morning Satellite
25．Back in the Shadow
26．Spider in the Brain
27．Devil Sleep

（井上）