森は生きている は音楽を蘇生する


昨日、クロマニヨンズのライヴの後駆けつけた渋谷O-nestで、森は生きているを観た。最高だった。

CDで感じた印象よりも断然汗と土の匂いがするバンドで、ギターの岡田拓郎は(というかメンバー全員)聞きしに勝るミュージックラヴァーで、カントリーやらブルースやらサザンロックやらいろんなルーツがその演奏には透けて見えるけど、でも渋いとか若年寄とかというのとは全然違って、とてもみずみずしかった。おそろしく博識な奴らだけど、別にそれが目的というわけではなくて、彼ら自身のリアリティの中で、きちんと2013年に鳴るポップミュージックとして生まれている音楽だった。その意味で、しっかりパンクだった。すごく気持ちいいグルーヴだったんだけど、優しいふりしてエグみがあって、それがとってもよかった。

なんというか、こうやって音楽って何度でも息を吹き返すのだな、と思った。無理やりこじつけるわけではないけど、クロマニヨンズのライヴでヒロトがマーシーのギターに合わせてマディ・ウォーターズの“Rollin'
Stone”を歌ったりブルースハープでローリング・ストーンズの“You Gatta
Move”を演奏したりしているのを観て、からのこれだったので、ますますそう思った。そんなハシゴをした人、ほかにいないと思いますが。

森は生きているのアルバム『森は生きている』、何度聴いても名盤なのでまだの方はぜひ。