ラフ・トレードが誇る新星キャロライン。8つの才能が創り上げる、メランコリーと多幸感あふれるセカンドアルバムについて直撃!

ラフ・トレードが誇る新星キャロライン。8つの才能が創り上げる、メランコリーと多幸感あふれるセカンドアルバムについて直撃!

現在発売中のロッキング・オン7月号では、キャロラインのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「前作と新作、2枚のアルバムには一本の糸が通っているというか、自然と続いている感じがある。ファーストがそのままセカンドに滲んでいったような、自然な流れが感じられるんだ」



●ファーストに対する熱い反響は新作の制作に影響しましたか?

フレディ・ワーズワース(以下、フレディ)「とにかく素晴らしい形で受け止めてもらって、それを経験できてすごく嬉しかったということかな。自分たちが自分たちの作品を好きだということだけは分かっていたけど、どういう反応があるのかは分からなかった。そしたらいきなりの展開というか。ファーストへの反応が自信につながって、曲作りがやりやすくなったというのはあったかもしれないね。べつに評価されなかったとしてもやりたいことをやったとは思うけど、やっぱり励まされたっていうのはあったんじゃないかな」

ジャスパー・ルウェリン(以下、ジャスパー)「たぶん、自分たちの音楽のどこが好かれているのかっていうのは手応えとしてある程度あったと思っていて。1作目についていろんな人と話すと、多くの人が注目する部分があって、それは自分たちもすごく気に入っていた部分だったんだよ。それで2作目を作り始めるときに、そういった要素から自然と離れて次に進んでいく流れになって、そこが興味深かったね。新しいことに挑戦するだけの自信が持てたし、それができた理由のひとつとしては、やっぱりファーストが評価されたこともあったと思う。それで自然と新しい方向へ進むことができたんだ」

●どのような意識を持って今作に取り組んだのでしょうか?

ジャスパー「まず、いくつかの要素は前作の終盤にはすでに始まっていたと思う。とくに“Engine(eavesdropping)”という曲はその好例で、ファーストの終盤で僕らが興味を持ち始めて実際にある程度探求したことが反映されていた。だからある意味自然な進化というか。前作と新作、2枚のアルバムには一本の糸が通っているというか、自然と続いている感じがある。ファーストがそのままセカンドに滲んでいったような、自然な流れが感じられるんだ」

フレディ「セカンドの方がかなりコラボ的になったっていうのは、自分たちでもけっこう話したと思う。今回はもっとみんなの意見が入っていて、以前よりも8人のバンドとして結束していて、それはかなり重要だと思う。そもそも8人ってバンドとして人数が多いし、人が多ければそれだけ意見も色々あって、それをまとめるのは簡単ではない。もちろん違う意見があって当たり前だしそれでいいんだけど。とにかく今回はほぼ、どの曲も何らかの形で8人全員の何かが入っているという、それは今作にとって重要な部分だと思う。その感じは伝わるんじゃないかと思う」

●多人数の編成で美的な感覚を共有するために何か意識していますか?

ジャスパー「僕たちは、必ずしも同じ美的感覚を共有しているわけではないんじゃないかな。何年もともに演奏してきたことで築き上げてきた言語みたいなものがあるから」

●即興とコンポジションのバランスは前作に比べて変化しましたか?

ジャスパー「ファーストの方が即興を中心に置くことに関心があったと思う。今回も曲作りにおいては必然的に即興の要素が入ってきたけど、完成した楽曲にはそれほど前面に出てくるわけではなくて。だから即興の役割が変わったということかな。作業が進むにつれて曲がよりタイトになっていったんだ。ファーストのツアーでは楽曲をかなり長い即興バージョンでやっていたけどね」

フレディ「でも、そういったパフォーマンスにおける即興がバンドの演奏方法にすごく影響を与えたよね。たとえばファーストのシングル曲のB面に“BRJ”っていう曲があって、ライブでかなり重要なパートになったんだ。曲自体は大まかな枠組みだけあって拡張可能なもので、即興する上ではコミュニケーションが大事なんだ。それがすごくキャロライン的な演奏だと思うし、セカンドにも活かされているんじゃないかな」

(以下、本誌記事へ続く)



キャロラインの記事の続きは、現在発売中の『ロッキング・オン』7月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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