ヘヴィメタル伝説は終わらない——トニー・アイオミ、ソロ3作目『From The Dark』が降臨目前

ヘヴィメタル伝説は終わらない——トニー・アイオミ、ソロ3作目『From The Dark』が降臨目前
『Back to the Beginning』と銘打たれた一大イベントをもってオジー・オズボーンとブラック・サバスの長い歴史に終止符が打たれたのは2025年7月5日のこと。それからまもない同月22日にはオジーが天に召され、世界は深い悲しみに包まれることになった。しかし忘れてはならないのは、ひとつの物語の終わりは新たなスタート地点にもなり得るということだ。あの日から1年を経た去る7月末、この伝説的バンドの唯一無二のギタリスト、トニー・アイオミが新たなアルバム『From The Dark』を完成させ、10月に発売予定であることが、彼のYouTubeチャンネル上での生配信を通じて自身の口から公表され、さらには“World Alone”と題された新曲の映画的スケール感を伴ったミュージックビデオが公開された。ブラック・サバスは1970年から2013年までの間に全19枚のオリジナルアルバムを発表してきたが、彼自身の個人名義によるソロ作品の登場は『アイオミ』(2000年)、『フューズド』(2005年)以来、実に21年ぶりということになる。基本的にバンド形態で制作されているというこのアルバムでボーカルを務めているのは、ノルウェー出身のヨルン・ランデ。2010年にロニー・ジェイムス・ディオ(レインボー、ブラック・サバス他)が他界した際、ヘヴン・アンド・ヘル(ディオを擁する布陣による“もうひとつのサバス”的バンド)のステージで代役を務めていた過去もある、マニアには名の知れた存在だ。また、アイオミ自身と親交の深いブライアン・メイ(クイーン)がゲスト参加している点も見逃せないところだろう。アイオミはブラック・サバスの歴史が完結した状態にあることを認めたうえで、今回のアルバム制作を心から楽しんだと語っている。残念ながら現時点においてこの作品のリリースに伴うツアーなどは予定されていないとのことだが、ヘヴィロックの創始者ともいうべき人物が78歳にして今なお創造的であり続け、こうして新たな局面を迎えているという現実には、畏怖の念をおぼえずにはいられない。アルバムの到着を、心して待つとしよう。(増田勇一)
トニー・アイオミの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』10月号に掲載中です。
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