今日、リキッドルーム恵比寿で行なわれたリスニング・パーティで、アークティック・モンキーズの新作全曲が関係者に公式に披露された。これでやっとアルバムについて書くことができる。
以前にもアップしたが、トラックリスティングは以下の通り。
1. My Propeller
2. Crying Lightning
3. Dangerous Animal
4. Secret Door
5. Potion Apptoaching
6. Fire And The Thud
7. Cornerstone
8. Dance Little Liar
9. Pretty Visitors
10. The Jewller's Hands
まだ1曲1曲について細かく書くことはできないのだけれど、
やっぱりビックリする人は多いのではないか。
いわゆる“I Bet You Look Good On The Dancefloor ”みたいなキャッチーな曲はない。
セカンドっぽい部分もあるにはあるが、印象はだいぶ違う。
でも、すごいのだ。
やっぱりアークティックはレベルが違う。
クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのジョシュ・オムが今回プロデュースを手掛けているが、それが本当に大きかったように思う。
キングス・オブ・レオンなんかもそうだけれど、今シーンを牽引しているロックンロール・バンドは、カラフルなものをカラフルに描くことはやらない。
歌舞伎町のネオン街をカラフルに描くことは誰にでもできる、という意識がある。
むしろ、喩えて言えば、砂漠を描くときにどれだけカラフルに描くことができるか、そういう画家のオキーフみたいなレベルで、今のアークティックはロックンロールをやっている。
しかも、そこに質の高いロックンロールをやりましょうという優等生的な発想がまったくないのがいい。
それじゃなきゃ、あんなブラック・サバスみたいなベース・ラインは弾かない。
それがロックンロールとしての強度を生んでいる。
特にシングルの“Crying Lightning”はいい。サビかと思ったら、これでもかこれでもかとメロディが畳み掛けてくる。
試聴会が終わって、リキッドの外に出たら、目の前でタクシー同士の接触事故が起こった。
これもなにかの縁だろうか。(古川)