シーナさん、亡くなる

シーナさん、亡くなる

ロックを信じた人だった。
僕はロックを疑うことによって、ロックの宗教性に帰依するタイプだが、彼女は信じることでロックの宗教性への帰依を貫いた人だった。それは潔かったし、とても格好よかった。
彼女のステージでの存在感は、そのロックの宗教性への揺らがない信仰がもたらすパワーが支えていた。
恋愛のように、熱病のようにロックへの愛に目覚める人はいるが、熱病のような恋愛と同じように多くは醒めていってしまう。
彼女のロックへの愛と信頼は、全く揺らがなかった。ロックの歴史的な蓄積が浅い日本では少ないタイプのアーティストだった。
会うといつも笑顔だった。洋楽のアーティストのライブ会場で会ったとき、一緒に来ていたお子さんたちを紹介してもらったことがある。
「格好いいお子さんたちですね」という僕の言葉に笑う笑顔が、母親というより仲間のロックンローラーを自慢する誇らしげな感じあって、彼女らしいなと思った。
素晴らしいロック・アーティストだった。とても残念だ。ご冥福をお祈りします。
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