エリック・クラプトン、問答無用のセットリスト&ビッグな飛び入り付きの感動的な初日公演を観た!

エリック・クラプトン、問答無用のセットリスト&ビッグな飛び入り付きの感動的な初日公演を観た!  - pic by MASANORI DOIpic by MASANORI DOI

「Thank You Eric」、「クラプトン、ありがとう」、ジョン・メイヤーというビッグなプレゼントまでついた大満足の夜、そんな観客の心の声が終演後の九段下、北の丸公園中にこだました。

ロック・レジェンドの中でもっとも数多く日本武道館に立った男エリック・クラプトンが帰ってきた。会場はさまざまな時期に彼と共に歩んだ世代から改めて伝説に触れる人たちまで、本当に最上段からステージ脇まで、超々満員の人気ぶり。

約5分遅れて暗転したステージに現れ「コンバンワ」の第一声から始まるプレイは『ジャーニーマン』からの“プリテンディング”からスタート。各メンバーたちとこの日の調子を確かめ合うようなフィーリングが、もう心地良く、あー、今回も来て良かったな、とのんびり思う間もなく“キー・トゥ・ザ・ハイウェイ”、“アイ・ワナ・メイク・ラヴ・トゥ・ユー”、そして名曲“フーチー・クーチー・マン”とブルース・ワールドが広がる。

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そこから軽い感じのギター・ソロで始まる“アイ・ショット・ザ・シェリフ”で会場は最初の爆発。もうクラプトンのステージには欠かせない人となったクリス・ステイントンやポール・キャラックのキーボードにギターのドイル・ブラムホールIIがソロを回し合いながらの展開は、どれもじつに味わい深いが、なかでも今回新たに加わったドラムスのソニー・エモリーとネイザン・イースト(B)のリズム隊は、シンプルかつヘヴィで、じつに聴きごたえ充分だ。

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ここでアコースティック・セットに入り、“ドリフティン ”、“ランニング・オン・フェイス”、さらに“だれも知らない(Nobody Knows You When You're Down and Out)”と立て続けに披露するが、盛り上がりが極点に達したのは、やはり次の“ティアーズ・イン・ヘヴン”。

誰もがナマで聴けて良かったと深い余韻にひたっていると再びエレキ・ギターを手にしてピラピラと軽いフレーズを弾いていたのが、あの必殺のリフで点火され会場中が大噴火、“いとしのレイラ”だ。思いがけないところでの登場にざわめきと歓声が武道館を興奮の渦に巻き込みながらも、さらに油を注ぐように“バッジ”、“ワンダフル・トゥナイト”、“クロスロード”が飛び出すという問答無用のセットリスト。

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そして「彼」が飛び入りするとしたらこの曲かとひそかに思っていたロバート・ジョンソンの“リトル・クイーン・オブ・スペイズ”だったが、これはオーソドックスに熱を込めてのプレイで、本編最後にはボ・ディドリー・ナンバー“ビフォー・ユー・アキューズ・ミー”がプレイされ、振り絞るようなボーカルや各メンバーのさまざまな思いが籠もったソロがとても素晴らしかった。

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ここでいったん暗転し、アンコールの熱い声に応えたバンドと共に数日前、同じ武道館のステージに立っていたジョン・メイヤーが楽しそうにニコニコとしながら登場し、会場は大興奮。その中始まったのはJ.J. ケイルの“コケイン”だ。観客の「コカイン」の大合唱に続いて促されて嬉しそうにソロを取るジョン、鋭角的なフレーズは、やはりクラプトンやドイルとは違ったもので感動的だった。

さまざまな思いの詰まったセットリスト、心から信頼できる仲間たちとの思い切ったプレイ、それをしっかりと受け止める最高の観客への感謝と、その時間を慈しむようなステージがくり広げられた2019年のエリック・クラプトン、第一夜だった。(大鷹俊一)

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<SETLIST>
1. Pretending
2. Key To The Highway
3. I Wanna Make Love To You
4. Hoochie Coochie Man
5. I Shot The Sheriff
6. Driftin' Blues
7. Running on Faith
8. Nobody Knows You When You're Down and Out
9. Tears In Heaven
10. Layla
11. Badge
12. Wonderful Tonight
13. Crossroads
14. Little Queen of Spades
15. Before You Accuse Me
(Encore)
EN1. Cocaine
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