ACIDMANによるセルフリアレンジトラック集＝「Second line & Acoustic collection」の第2弾。熾烈なロックのマグマあふれる“±0”が人力ドラムンベース的なビート感とVERBAL（m-flo）のラップでクール＆ヒップに生まれ変わっていたり、轟音サイケデリックな“HUM”の音世界がフリーキー＆エレクトロな緊迫感へと昇華されていたり、“スロウレイン”が板橋文夫のピアノとともにスウィングジャズ的な躍動感を獲得していたり……といった具合に、壮大なロマンと凛とした純度に満ちたACIDMANのロックの世界が、まったく異なる表情をもって展開されているのは、まさにこのシリーズならではの醍醐味だろう。そして、ホリエアツシ（ストレイテナー）を迎えて新録された“リピート”。ホリエが清冽なピアノを奏で、大木＆ホリエが生み出すハーモニーが、珠玉のロックバラード曲にさらなる色彩感とスケール感を与えていく……JAPAN JAM 2010のACIDMANのステージでこのコラボを観た時の感激がまざまざと蘇ってきて、思わず胸が熱くなった。エヴァーグリーンな輝きを凝縮した名盤。（高橋智樹）