アニソン＋アイドル＋デスメタル＋ユーロビート＋RPG＋ロック＋その他いろいろ、というこのバンド（であるとも断言できないが）を「RO69JACK 2014」で知った時は「やられた！」と思ったし、ライヴを観てそのコンセプトを体感した時は「まいりました！」と言いたくなった。リーダー（このバンドの場合「開発者」）のあだるとゆうくんが切れ者であることを知った時は「なるほどお！」と納得した。ただ、それがこのバンドの目的ではない、出発点にすぎない、ということがよくわかる初めてのシングルがこれ。どこから観ても聴いてもインパクトだけでできている、ということは限りなく「出オチ」に近いということでもあるわけだが、飽きないのだ、このバンドの曲。そりゃそうでしょ、まだミニアルバム1枚とこのシングルしか音源ないんだから、と言われそうだが、「この先もきっと飽きないだろうな」ということまでわかる、曲にも、このバンド自体にも。要はコンセプトの先にある楽曲のクオリティコントロールがすばらしいというシンプルな理由なのだが、この人たちへの信頼が増しました。（兵庫慎司）