絶好のトラヴィス日和

トラヴィス『エヴリシング・アット・ワンス(デラックス盤)』
2016年04月29日発売
ALBUM
トラヴィス エヴリシング・アット・ワンス(デラックス盤)
今月10日には「Hostess Club presents Sunday Special」に登場。とても風通しが良く、トラヴィス作品の中でも繊細な部分と、芯の強いロック・サウンドがバランス良く含まれたアルバムだ。フォーキーなソングライティングが前面に押し出された前作『ウェア・ユー・スタンド』も良かったが、本作は誰にでもお薦めできるトラヴィスの一枚、と言って差し支えないのでは。大胆に新たなポップ道を開拓した表題曲のヴィデオには驚かされたが、アルバムの中では違和感なく収まっている。つまり、トラヴィスはそれだけ広い表現レンジを持つバンドなのである。『ザ・マン・フー』や『インヴィジブル・バンド』のナイーヴな音像でブレイクしたが、デビューした頃はポスト・オアシス最右翼と呼ばれていたわけで(って書いていて気づいたけど、来年でアルバム・デビュー20周年なのだ)、しかも現在は多彩なサウンドを「トラヴィス印」に纏め上げるのがずっと巧くなっている。アルバム中盤、“パラライズド”~“エヴリシング・アット・ワンス”の流れが素晴らしい。また、1st~5th、ベスト盤もそれぞれ1500円でリイシューされるのが嬉しい。 (小池宏和)
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