希望に満ちたロックアルバムだ。ただしそれは、まっすぐなメロディに乗せて、明るい日々が歌われるという内容ではない。桃野陽介の捩れたメロディが、徹底的に、モヤモヤの立ち込めた日々の歌を伝えている。しかし、新生モノブライトの奏でる音楽は、音楽のピュアなエネルギーで視界を満たし、モヤモヤの中にあるかけがえのないものを照らし出してしまう。これはすごい。まさに生活のための「BGM」と化したモノブライトのロックだ。オープニングから“HELLO”、先行シングル“ビューティフルモーニング(Wake Up!)”という字面だけは陽気なタイトルが並んでいるのに、“HELLO”はドロドロとした背徳的な愛の物語だし、MVを観ても分かるように“ビューティフルモーニング(Wake Up!)”は、シリアスな顔をして夜の淵で夜明けを探す歌である。我々の愛はときに眩いものではないし、シリアスな顔をした夜は確実にやってくる。そこに精一杯の音楽を投げかけてやるということ。音楽にしか描くことのできない希望が、ここにはある。“MOTHER”の旋律と歌詞はすとんと腑に落ちて、泣きそうになってしまった。(小池宏和)