カマシの魅力を凝縮させた傑作

カマシ・ワシントン『ハーモニー・オブ・ディファレンス』

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カマシ・ワシントン ハーモニー・オブ・ディファレンス
ケンドリック・ラマーの『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』での活躍で一般的なリスナーの間でも一躍人気を集めることになったカマシ・ワシントンの新作。すでに15年のソロ作品『ザ・エピック』でその格調高いがどこまでもダイナミックなサックス演奏と壮大なスケールの世界観を披露していたが、今回の作品はその底なしの才能をどこまでもコンパクトにまとめたコンセプト・アルバムとなっている。基本的には冒頭の5曲がテーマとして提示され、そのすべてを融合していく形で最終曲にして大作の“トゥルース”の壮大な演奏が披露される。前半の5曲はアコースティック・バンドにエレクトリック・キーボードを織り交ぜた編成で、1曲目の“ディザイア”で提示された基本モチーフを軸にさまざまなモードが5曲の各々のテーマに合わせて繰り広げられていくが、たとえば、終盤のラテンのリズムなどの恍惚感はすごい。転じて最終曲“トゥルース”はこの全モードをさらにサンダーキャットらも加わったバンドでたたみかける圧倒的な内容で、各楽器のパートがポリフォニックに大団円へと向かうエンディングはひたすら感動的だ。(高見展)

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