確実に存在するあの感覚

UNISON SQUARE GARDEN『Invisible Sensation』

2017年11月08日発売

UNISON SQUARE GARDEN Invisible Sensation
社交ダンスを描いたTVアニメ『ボールルームへようこそ』のオープニングテーマ“Invisible Sensation”は、とても社交ダンスっぽい。だが、それは「社交ダンスの音楽っぽい」という意味ではなく、ビートを巧みに乗りこなすように作られているメロディが、社交ダンスの昂揚感に通ずるということだ。社交ダンスはパートナーと息を合わせた動き=一定の秩序に則って展開される。「秩序」は息苦しさと結びつけて考えられがちだが、それが乗りこなされた瞬間、無上の自由さが生じる。社交ダンスを踊っている人が味わう恍惚は、そういうものなのだと思う。そして、バンドという表現形態に関してもリズムの存在、合奏という行為に伴うある種の制約=秩序を的確に捉えたいい音が鳴ると、すさまじい開放感が奏者と聴き手を包む。そもそもUNISON SQUARE GARDEN自体が、この感覚の申し子と言っていいだろう。繊細で緻密な演奏を繰り広げながらも、音楽として正統派に美しいのが彼らの曲だ。自身の特性を活かしながらオープニングテーマとしても最強の曲を作れるこのバンドは、やはりすごい。(田中大)

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