あなたも私もこういう世界の住人

androp『COCOON』
発売中
androp COCOON
本人たちも度々インタビューなどで口にしている言葉だし、多くのリスナーも思い浮かべるだろうが、andropの音楽を言い表すのに最もしっくりくるワードのひとつが「光」だ。現実と格闘しながら湧き起こる様々な感情、目に映る色とりどりの景色、周囲の人々と織り成す人間模様などを多彩なサウンドと言葉で捉える彼らの音楽は、めまぐるしく明滅を繰り返す光と残像のイメージに近しい。そして、今作もまさにそういう曲たちの集合体となっている。愛を求めるからこそ憎しみの虜にもなり、希望を探すからこそ激しく絶望もするという、矛盾した感情を当たり前のように併せ持っている人間の姿を、エモーショナルに轟くギター、サイバーなシンセサイザー、骨太なビート、温かいピアノやアコースティックギターの音色などを絶妙に駆使しつつ表現している1枚だ。相反する感情を交わし合っていた内澤崇仁(Vo・G)とAimerの歌が、いつしかシンクロを遂げていく“Memento mori with Aimer”が、とんでもなく美しい。作品を重ねる毎に深みを増している音楽が、一層の輝きを手にしているのを感じる。(田中大)
公式SNSアカウントをフォローする
フォローする