ロックは温かい。そしてtetoは強い

teto『忘れた』
発売中
teto 忘れた
衝動とか青春とかやるせなさとか甘酸っぱさとか、ロックバンドだけが表現できるとびきりのロマンを握りしめて登場したteto。昨年夏にリリースされたミニアルバム『dystopia』で、その名は急速に知られ、リリースツアーのチケットも即日完売。そんないい状況の中で届けられる今作は4曲入りの1stシングル。表題曲“忘れた”は鋭い視点と深みある歌詞が光る、これまで以上にパーソナルな感触のあるミディアムナンバーだ。《自分の居場所を知られたくない》と《それでも誰かに気づいて欲しい》の狭間で鳴っていた音と、絞り出された声が、あまりにも正直に聞こえてくる。彼らが本気で弱みを見せてくれたからこそ、生きていく上で本当に力になる想いや温かさを受け取ることができる。カップリングのYOUNG PUNCHのカバー“Nothing Goes Right”は悉く楽しく、アコースティックで収録された“光るまち”には、かつてライブハウスで見た世界の眩しさが唄われており、ここにも今や未来へと繋がる大事な想いが綴られた。まさにバンドの核となる部分が詰まった、聴き逃すわけにはいかない重要作。(上野三樹)
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