極意を掴んだか

ジェイムス・ベイ『エレクトリック・ライト』
発売中
ALBUM
ジェイムス・ベイ エレクトリック・ライト

15年の1stでブリット賞の批評家賞に輝き、グラミー賞でも3部門で最終候補にまで残ったジェイムス・ベイの新作。前作が粒の揃った楽曲集だったのに対して、今回はロック的なエッジを明確に打ち出した内容になっていて、前作で最も骨太なグルーヴを鳴らしていた“ホエン・ウィ・ワー・オン・ファイア”を共作したジョー・グリーンが今回は全編に関わっていることからも、はっきりとこのサウンドを目指したことがわかるし、どの曲も聴き応えのあるものになっている。特に甘いメロディを綴るバラードとなった“ワイルド・ラヴ”もまた独特なエッジをたたえているところに今回の作品としての一貫性がよく表れていて一皮むけた感をみせつけてくれる。ソウル・バラードの“アイ・ファウンド・ユー”も素晴らしい出来だし、終盤に続くミッド・テンポの楽曲群もどこまでも聴きやすく、なおかつエッジが立っていて新しさとわかりやすさを同時に感じさせてくれる。今後の化け方がとても気になる存在だ。(高見展)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする