笑顔の未来へ向かっている

エレファントカシマシ『30th ANNIVERSARY TOUR “THE FIGHTING MAN” FINAL SAITAMA SUPER ARENA』
発売中
Blu-ray&DVD
エレファントカシマシ 30th ANNIVERSARY TOUR “THE FIGHTING MAN” FINAL SAITAMA SUPER ARENA
デビュー30周年イヤーのしめくくり、2018年3月17日のさいたまスーパーアリーナでのワンマンの映像作品。WOWOWで生中継されたこともあってか、ノーカットで頭から最後までみっちりと観せるよう作られている。監督は丹修一。これ以上ないほどの大成功だった30周年プロジェクトを締め括るにふさわしいセットリスト。ホーン隊4名とストリングスチーム8名が加わったことによる、音の(見た目もだ)新しさ、華やかさ。3曲目の“奴隷天国”で風船が降ってきたのが4年前の初さいたまスーパーアリーナワンマンと同じ演出だったことなど、このバンドならではのドラマ性、随所にあり。何よりも、宮本浩次の歌そのもの、バンドの演奏そのものに、この1年やってきたことの成果が現れていた。と、グッと来るポイント多数なのだが、にもかかわらず「一区切り感」が全然ない。このライブですでに“Easy Go”をやっている、というだけではなく、姿勢そのものが過去を向いていない。昔を振り返るMCをしている瞬間であっても、常に前だけ、未来だけを見ている。そこにもっともしびれた作品。(兵庫慎司)
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