時代や世代を跨ぐラウド百貨店

オメでたい頭でなにより『オメでたい頭でなにより1』
2019年01月09日発売
ALBUM
オメでたい頭でなにより オメでたい頭でなにより1
いやあ、驚いた。既発シングルからも多彩な表現力と音楽性は理解していたつもりだが、このメジャー1stアルバムを聴くと、ラウドロック版クイーンかと思うほどバラエティに富んだ曲調が勢揃い。しかも全12曲というボリューム感で浴びることにより、このバンドの突飛さ、面白味を改めて実感した。TVタイアップを絶賛募集する“鯛アップ(TVサイズ)”、自ら切り口豊かなフルアルバムに言及した“歌謡サスペンス劇場~わたしがやりました~(オメワンVer.)”、バンド名に引っ掛けた縁担ぎソング“チャバシラタッター”と奔放な歌詞に比例し、その音楽性もパンク、ハードコア、メタル、ポップス、ウェディングソング、ラジオ/TV番組の引用など、タブーなき攻めっぷり。いい意味で脳内を掻き回されるミクスチャーサウンドは痛快無比。それもこれも、リスナーを笑顔でハッピーにしたいんだという一点に向かって、全神経を注いだ希代のエンターテイナーぶりを発揮している。その感情の根底にはここから音楽シーンをひっくり返してやるぜ、というメラメラした野心がくっきりと顔を覗かせている。(荒金良介)
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