クラプトン、大転機のツアー

デラニー&ボニー『オン・ツアー・ウィズ・エリック・クラプトン(4CDデラックス・エディション)』
発売中
ALBUM
デラニー&ボニー オン・ツアー・ウィズ・エリック・クラプトン(4CDデラックス・エディション)

クラプトンの大きな転機となったのが、このデラニー&ボニーとのイギリス・ツアー体験だ。ジョージ・ハリスンの推薦で、ブラインド・フェイスのアメリカ公演のサポートに起用した夫婦デュオのスワンプ・フィーリングたっぷりな世界に魅せられ、彼らの英ツアーに参加するが、このときのボビー・ウィットロック、カール・レイドル、ジム・ゴードン等と気が合ってデレク・アンド・ドミノス結成へと至る。

このツアー、他にもトラフィックのデイヴ・メイスンやサックスのボビー・キーズ、コーラスにリタ・クーリッジと、非常に豪華なメンツで、ディスクI以外ではジョージ・ハリスンがL’Angelo Misteriosoの変名で参加している。
 
70年発表当時は、もちろんアナログ盤1枚で69年12月7日クロイドンのショーから編集された全8曲収録だったが、10年に出たこの4枚組DX版によって大幅にバージョン・アップ。たっぷりなボリュームによってリアルなライブが感じ取れるようになっているが、とくにディスクⅠの69年12月1日のロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールは完全収録(全17曲!)でバンド全体のノリがよくわかる(Ⅱは2日ブリストル、Ⅲ、IVは7日クロイドンでの1st&2ndステージの模様でどれも聴きどころ多数)。

デラニーのボーカル・スタイルは、その後クラプトンが磨きをかけていくものの原型といった感じで、そういう視点から聴いても興味深く、クラプトンのリード・ギターも南部風なヘヴィなニュアンスを強めたものになっていて、とてもよく合っている。ほんの数年前のクリーム時代の音を思い起こせば驚異的で、嗜好の変化をよく表しているが、同時に“リトル・リチャード・メドレー”のようなストレートなロックンロールも珍しい音源で、これも聴きもの。 (大鷹俊一)



詳細はWARNER MUSIC JAPANの公式サイトよりご確認ください。

ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』4月号に掲載中です。
ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

デラニー&ボニー オン・ツアー・ウィズ・エリック・クラプトン(4CDデラックス・エディション) - 『rockin'on』2019年4月号『rockin'on』2019年4月号
公式SNSアカウントをフォローする

洋楽 人気記事

フォローする