ミニアルバム『HEROES』やシングル『DREAMIN’』を通して、ko-hey（G・Cho）加入後のハイパー＆メタリックなパンク極限進化感を体現してきたNAMBA69の、約4年5ヶ月ぶりとなる2ndフルアルバム。難波＆ko-heyによる楽曲とメロディ、格段にダイナミズムとポップの訴求力を増したアレンジの隅々まで揺るぎない一体感で貫かれた音像に、《この夢はお前なしでは見られない夢なんだ（訳詞）》（“100%（THE STORY OF US）”）とメンバーやキッズとの連帯感を重ね合わせ、突き抜けるように痛快な高揚感を描き出している。

そして、アルバムの最後に収められた“2001”。Hi-STANDARD活動休止→沖縄移住当時の心境を《暖かい空気の香りが／オレの心を癒してくれたんだ／バラバラに壊れてしまったオレの心を（同）》と赤裸々に述懐しながらも、《オレには素敵な思い出があって／オレには行く場所があるんだ（同）》と「その先」へ向けてさらに奮い立つ情熱を掲げてみせる――難波章浩が己の生き様と不屈のロマンとNAMBA69を直結させた決定的瞬間がここにはある。超弩級の名盤。（高橋智樹）