意味と無意味の間にある複雑な感情

Eve『レーゾンデートル』
発売中
DIGITAL
Eve レーゾンデートル
今年2月、アルバム『おとぎ』をリリースし、その作品が高い評価を得て、今なおロングセールスを記録していることからもわかるように、Eveはポップシーンにおいて重要なプレイヤーのひとりとして存在することを決定づけた。作品をリリースするごとに洗練されるメロディと歌詞は『おとぎ』で見事にひとつの到達点を見せ、今年6月の“闇夜”に続き、デジタルリリースされたのがこの“レーゾンデートル”。いよいよ来た。さらに来た。というのが初めて聴いた時の率直な感覚だった。Eveは『おとぎ』の制作を経て、自身の作り上げる音楽にさらなる自信を持ったのではないだろうか。それくらい攻めた楽曲ができあがった。不穏な空気が漂うイントロから、ポップの一言では言い表せない緻密なアンサンブルで感情を揺さぶり、エモーショナルで複雑なメロディラインに挿入されるスポークンワードのようなつぶやきが、さらにエキセントリックに楽曲を彩っていく。「存在意義」を意味するタイトルが示すように、生の意味、無意味を自問するような歌詞が、聴き終わってからも頭の中をぐるぐる回っている。(杉浦美恵)
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