「そこまでやるか!」の極北

アイアン・メイデン『ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス~戦記【 コレクターズ・エディション】』
発売中
ALBUM
アイアン・メイデン ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス~戦記【 コレクターズ・エディション】

メタル界の帝王、アイアン・メイデン。そのオリジナル・アルバム全16枚を最新リマスターで順次CDリイシューしていくシリーズもいよいよ最終クールに突入で、今回は03年~15年の間に発表された計4枚が一挙リリースされることに。中でも、おなじみ「エディ」の1/24フィギュア(欲しいでしょ?)が付いてくる「コレクターズ・エディション」仕様での発売となるのが、06年発表で通算14枚目のアルバムとなった、この『ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス~戦記』だ。

一時期は脱退していたボーカルのブルース・ディッキンソンが復帰してから3枚目となる本作は、バンドが長期のワールド・ツアーで得た「王者の自信」をそのまんま注ぎ込んだ、あらゆる点で「弩級」のアルバムである。収録曲数は全10曲……と言うと、「なんだ、わりと少ないじゃん」と思うかもしれないけど、そうじゃない。収録時間はたっぷり全72分……つまり、一曲一曲がオール超大作であって、「もはやプログレか?」と突っ込みたくなるほど、歌詞もサウンドも、すべてが叙事詩的なスケール感のアルバムなのだ。

さらに、各曲の仕上がりに絶対的な自信を抱いていたバンドは、レコーディング時の勢いをなるべく損なわずにファンへ届けるため、アルバムのマスタリングを敢えて「一切しない」ことを決断。だから、本作の音の質感は、彼らの他のどのアルバムとも違う――スタジオ録音なのに、まるでライブ一発録りの緊迫感なのである。2006年、アイアン・メイデンは「ピュア馬鹿」と言っていいほど、メタルの中の「ヘヴィネス」の部分をとことんピュアに追い求めた。00年代の彼らのアルバムはどれも力作だけど、1枚だけを選べと言われれば、文句なしにこれで決まり。(内瀬戸久司)



詳細はWarner Music Japanの公式サイトよりご確認ください。

ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』1月号に掲載中です。
ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

アイアン・メイデン ア・マター・オブ・ライフ・アンド・デス~戦記【 コレクターズ・エディション】 - 『rockin'on』2020年1月号『rockin'on』2020年1月号
公式SNSアカウントをフォローする

洋楽 人気記事

最新ブログ

フォローする