歴史と絆が生んだ強く優しい懐

ストレイテナー『Graffiti』
2020年04月08日発売
SINGLE
ストレイテナー Graffiti
ストレイテナーの魅力といえば、優れた技巧と際立つ個性を持つ4人がぶつかり合い、笑い合い、楽曲やライブを生み出していくところにあったと思う。もちろん、その魅力は今も健在なのだが、最近は、「ストレイテナーとしての表現」や「ホリエアツシの描く世界観」に、4人がグッと寄り添った表現に魅力を感じることも多くなった。『The Future Is Now / タイムリープ』以来、2年ぶりのシングルとなる今作には、そんな今のストレイテナーが、鮮やかに反映されている。

《記憶が時間を止めていた/壊れてしまうのが怖かった》という歌い出しから、彼らと同じくらい年齢を重ねてきた人間なら、共感せずにはいられないパーソナルな歌詞。そして最後には《誰かのために ぼくらは生きる/きみがきみでいなきゃ ぼくもいないんだ》と、後続の世代にメッセージを届けるような、広がりある展開を見せる。シンプルなようで、あの凄腕の4人に共通する音楽性や精神性を結ぶと、こんなに強く優しいポップソングになるのだ。歴史や絆の大切さが、歌詞だけではなく表現そのものから浮かび上がってくる佳曲。(高橋美穂)
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