逆境に轟く、混沌のロックンロール

a flood of circle『2020』
発売中
ALBUM
a flood of circle 2020
最高のロックンロールアルバムだ。あたかも世界のカオス丸ごと活写するかのように、《IN THE DARK》のリフレインと《犯人は俺だよ 真犯人は俺なんだ/嘘みたいに青い空 罪と罰 分断 断裂》のモノローグが交感神経を研磨する冒頭の“2020 Blues”から、《あなたの歌が僕の火の鳥》と不屈のロマンを燃え上がらせてアルバムを締め括るロックバラード“火の鳥”まで、ここにあるのはロックンロールの使命そのものだ。日々を穏やかに生きることすら叶わないこの混迷の時代にあって、ロックンロールが「何を」歌うかだけでなく「どう」鳴るべきかに全身全霊を傾け尽くしたことで生まれた、危なっかしいくらいに統制のぶっ壊れた、だからこそ愛すべき一枚だ。

ブレーキもリミッターも顧みないような今作の激烈加速感は、アオキテツ加入後の現体制のアンサンブルのタフネスとスリルを雄弁に物語るものだ。そして、“天使の歌が聴こえる”の躍動感とともに佐々木亮介が放つ《いつでも 生きてりゃ 変わるかも知れない惑星の上で/さあ 変えにいこうぜ》の絶唱はどこまでも眩しく強く胸に響く。(高橋智樹)

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