全曲フィーチャリング・俺

タイ・ダラー・サイン『フィーチャリング・タイ・ダラー・サイン』
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ALBUM
タイ・ダラー・サイン フィーチャリング・タイ・ダラー・サイン

最近、Netflixで『Song Exploder -音楽を紡ぐ者-』という音楽ドキュメンタリー・シリーズが始まった。1曲の制作秘話を深掘りする番組で、シーズン1にタイ・ダラー・サインの“LA”の回があるんだけど、これがめっぽう面白い。メイキングに加え、伝記的なパートも充実なので、彼の音楽に少しでも興味があるなら、観て絶対に損はない。特に、エロめの歌詞が多いというだけの理由でイロモノ扱いしてた人(っていうか自分です。はい、すいません)は、いろんな面で「目ウロコ!」な発見だらけだと思う。

本作はそんなタイ・ダラーにとって約3年ぶりのアルバム。タイトルは「こいつ最近、節操なくあちこちで“フィーチャリング”されすぎじゃね?」という批判に対する自虐ネタになってて、このへんの冷静なユーモア感覚もいかにも彼らしい。もちろんフィーチャー歴が多いということは、それだけ“貸し”も多いわけで、本作のゲスト陣はとにかく壮観。カニエ・ウェスト&FKAツイッグス&スクリレックスという「混ぜたら危険!?」な3人をセットで揃えちゃった曲を筆頭に、ポスト・マローンフューチャーサンダーキャット、ヤング・サグ、ニッキー・ミナージュ、ジェネイ・アイコ、ケラーニ、他多数……と、これだけでオールスター歌謡祭が開ける豪華さだ。

ここまでゲストが多いと、普通なら全体像がブレブレになってしまうものだけど、タイ・ダラーがすごいのは、各ゲストの個性も活かしつつ、自分のトレードマークであるリッチでセレブなR&Bサウンドの世界観にきっちり落とし込める点。全25曲と盛りだくさんなのに、全体の一体感が見事に取れた作品なので、1曲ずつではなく、あえてアルバムで一気に聴くことをおススメします。(内瀬戸久司)



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ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』1月号に掲載中です。
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タイ・ダラー・サイン フィーチャリング・タイ・ダラー・サイン - 『rockin'on』2021年1月号『rockin'on』2021年1月号
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