清志郎の域に近づいてるかも

斉藤和義『55 STONES』
発売中
ALBUM
斉藤和義 55 STONES
自分が35歳の時に、奥さんが胆石の手術をして石が35個出てきた、というわけで『35 STONES』を出し、45歳の時は胆石はないが『45 STONES』をリリースした。という流れで、本作は『55 STONES』。1年以上ぶりのライブだったという、カーリングシトーンズの3月15日東京ガーデンシアターのステージで「アルバムができた、ひとりで家で作った」と言っていたが、その通り、12曲中8曲は全部自分で演奏。というのは、この人の場合、普通だし、打ち込みを使ったりすることもめずらしくないが、今作は、曲調もアレンジも、特にバラエティに富んでいる。これまでのように「他にも選択肢はあるが家でひとりで作る」のと違って、そうせざるを得なかったことが、逆に音をそういう方向に向かわせたのかもしれない。あと、キャリアを重ねるのに比例して、歌詞がどんどん「本当に言いたいことだけを言う」みたいな感じになってきているの、とてもいいなあと思う。どの曲も素晴らしいが、中でも、どシンプルにフォーキーなアレンジでコロナ禍の世の中を歌った“2020 DIARY”が圧巻。(兵庫慎司)

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