ほろ酔いで踊る春の夜

Eve『夜は仄か』
発売中
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Eve 夜は仄か
『呪術廻戦』のオープニングテーマ“廻廻奇譚”やヨルシカのsuisとのコラボが話題になったロッテ ガーナチョコレート「Gift」テーマソング“平行線”など、大型タイアップでその実力を知らしめるとともに、自身の表現の幅も拡げ続けてきたEve。外の世界と繋がることで、楽曲も詞も開放的で挑戦的なものになっていた流れから一転、今回の配信シングル『夜は仄か』は《今日も生きてしまったな これで何年/息を吐くように吐いた嘘は何千》と内省的なムード。イントロに挿入された「プシュッ」と缶のプルタブを開ける音も相まって、薄暗い部屋でひとりほろ酔いしているような温度感だ。印象的なベースラインが牽引するアーバンなテイストが、けだるいながらも心地好い。ビートに揺られつつ、《仄日》から《夜空》へ移り変わる景色とシンクロするように、だんだんメロディやアレンジが華やかになっていく。ひとりの夜だって、誰かを想えば楽しいものだ。むしろ、ひとりの夜があるから、誰かに会いたいと想っている自分に気づけるのかもしれない。出会いと別れが行き交う春の夜を彩る、極上の1曲。(後藤寛子)

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