暑い夏こそ、熱いロックを

ビリー・F・ギボンズ『ハードウェア』
発売中
ALBUM
ビリー・F・ギボンズ ハードウェア

不動の3人組メンバー(+あのおなじみのヒゲ)で2019年にめでたく結成50周年を迎えたZZトップ。新作アルバムは12年の『La Futura』を最後にリリースされてないが、その休業期間を有効活用し、ソロ作品を意欲的に発表しつづけているのが、ギター番長のビリー・F・ギボンズである。

15年のソロ・デビュー作『ペルフェクタムンド』ではラテン音楽×ダンス・ビートの導入という、まさかのサウンドでZZファンの度肝を抜きつつ、18年の2nd『ビッグ・バッド・ブルース』では自らのルーツに立ち返り、テキサス・ブルースの神髄をどっぷり探究。

そして、約3年ぶりとなるこの3rdソロでは、またしても新機軸に挑戦。録音場所はなんとカリフォルニア州パーム・スプリングスの「砂漠地帯」のスタジオで、おまけにレコーディングはあえて「真夏」に敢行されたという。すべてのネタがホットすぎて、ガラガラヘビもびっくり!なのだ。

前作に続いてドラム担当のマット・ソーラム(ガンズ・アンド・ローゼズ)が今回は共同プロデュースも務めたこともあってか、本作は、ギボンズのソロ作としては過去最高にモダンなハード・ロック寄りのサウンドをとことん堪能できる一枚に仕上がっている。

と言っても決して単調になっているわけではなく、シングル曲の“ウエスト・コースト・ジャンキー”はギボンズ流サーフ・ロックだし、ラストの“デザート・ハイ”はドアーズを彷彿させるサイケデリックなナンバー。生粋のテキサス人のイメージが強い一方で、実は60年代後半に西海岸でバンド活動をスタートさせたというギボンズの「もうひとつのルーツ」がところどころで顔を出すのも楽しい。大音量で聴けば夏の暑さもぶっ飛ぶ、灼熱のロックンロールとはこのことだ。(内瀬戸久司)



ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』7月号に掲載中です。
ご購入は、お近くの書店または以下のリンク先より。

ビリー・F・ギボンズ ハードウェア - 『rockin'on』2021年7月号『rockin'on』2021年7月号

公式SNSアカウントをフォローする

洋楽 人気記事

最新ブログ

フォローする