現在の5人体制になって初のフィジカルシングル。すでに配信されている“エンデヴァー”と“New Era”に加え、2019年のツアー「THE FIVES」「THE SEVENS」に向けて作られた“ダイアログ”を収録している。《今日だって僕達は　生まれ変われるよ／そう願って僕達は　歌い奏でるよ》と歌う“New Era”ではストレートなラウドロックサウンドに乗せてロックバンドの不滅の魂とDragon Ashの新たな歴史の始まりを歌い、よりスケールの大きなロックが鳴り渡る“エンデヴァー”では《ただ一つだけ紛れもない今日を／僕らは向き合って　生きようと願う様に足掻け》と今の時代へのメッセージを高らかに届ける。

センチメントを振り切るようにビッグなサビが広がる“ダイアログ”に込められた思いも含めて、このシングルを聴いてひときわ印象的なのはKjのボーカルだ。どの曲でも、まるで語りかけるように、包み込むようにして彼は歌っている。時代に向けて、世の中に向けて、そして一人ひとりに向けて。これまでとは違う優しさが、今のDragon Ashを駆動させているのかもしれない。（小川智宏）

『ROCKIN'ON JAPAN』8月号より