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チャレンジ精神に満ち溢れた音楽性と、強靭なメッセージに裏づけられた2曲を収録したデジタルシングルである。まず表題曲“ビューティフル”は“奇々怪界-KIKIKAIKAI-”以来となるTeddyLoidとのタッグで、今回は北川悠仁とTeddyLoidが作曲段階から共作。《響き合うよ 僕らは そびえ立つ壁の前で》というふうに、重い課題が次々に降りかかる時代のエールとなっている。アコースティックギターの高速リフを乗せたフューチャーハウスの響きはエモーショナルで、捲し立てるような歌詞の勢いと相まって、呼びかけとしての切迫感が増してゆく手応えだ。さらに「NBA Japan Games 2022」公式ソングとして音源化が待たれていた“Frontier”は、アスリートのひたむきな精神性を伝えると同時に、アイリッシュ音楽からウエスタンスウィングへと展開する曲調が、アメリカ西部開拓者たちの辿ったひとつの道筋を描き出すようで実に面白い。語らうように響き合い、新たな道を照らす光となる音楽そのものと呼ぶべき2曲だ。(小池宏和)(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年10月号より抜粋)
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