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周知の通り、これまでもさまざまなタイアップやコラボで変幻自在の表現力を披露してきたAdo。“MAGIC”の資料にも「変幻自在のヴォーカル」とあり、もう十分わかっているが……というつもりで再生した。しかし、毎度想像を超えてくるのがAdoである。完全新作アニメとして甦った『キャッツ♥アイ』のオープニングテーマということで、ツミキが手掛けたレトロ風のダンスナンバーに乗せ、パワフルな声、艶っぽい声、やや幼めの可愛い声が入れ替わり立ち替わり登場。まるで華麗に夜を舞う三姉妹ではないか! Adoにとって歌とは、時に演じることであり、時に欺くことであり、怪盗さながらにその実態を掴ませない至高の芸術なのだと改めて感じ入った。ちなみに、エンディングテーマでは杏里の名曲“CAT'S EYE”をカバーしており、こちらも必聴。表現力というよりストレートに歌唱力で勝負し、原曲へのリスペクトが滲む仕上がりに唸らされた。声の相性が抜群だからこそ、もっと昭和の歌謡曲のカバーを聴きたくなる。(後藤寛子)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年12月号より)
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