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昨年夏から放送されている「ダイハツ ムーヴ キャンバス ストライプス」のCMで聴き、印象に残っていた人も多いだろう。愛車に乗って出かけた先でのなにげない会話に寄り添う軽やかで温かいサウンド。優しく語りかけるようなsuisの歌声。緻密にギターのフレーズを重ねつつ余白の多いアレンジは、ドライブだけでなく生活にスッと溶け込む包容力に満ちている。前作シングル“修羅”や“へび”からも感じていたが、近年のヨルシカは以前にも増してこの「余白」こそが鍵になっているのではないだろうか。休符の心地よさや、時々立ち止まりながら跳ねるリズム、その隙間を縫うメロディラインが、日常と地続きのままなめらかにヨルシカの物語へとつれていってくれる。この“プレイシック”を先行配信曲とする約3年ぶりのニューアルバム『二人称』は、封筒に入った32通もの手紙で綴る「書簡型小説」と併せて発売されるとのこと。今度はヨルシカがどんな物語を描くのか、今から楽しみでならない。(後藤寛子)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年3月号より)
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