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30周年記念ワンマンライブで特に胸に刺さったのが、“転がる岩、君に朝が降る”から最新曲“スキンズ”へと続く流れ。時代の痛みを滲ませるような映像を背負いながら、“転がる岩〜”で《凍てつく世界を転がるように走り出した》バンドは、“スキンズ”で《歩もう》《今を命を抱きしめていて》と力強く歌う。4人の音が浮かび上がるシンプルでいて成熟したサウンドの中を、アラブの太鼓・ダルブッカが軽やかに舞う“スキンズ”には、あらゆる人に向けた祈りが込められている。しかし、そこに力みはない。心を明るい方向に向かわせるダンサブルな響きに満ちていて、そのあり方はまさに《それとなくただ/隣で暮らして/それとなくただ/認め合うこと》そのもの。この言葉は世界に向けた眼差しであると同時に、ロックを信じ抜いてきたアジカンから音楽シーンへ、そして30周年をともに歩んできたリスナーへと注がれる、静かで深い愛にも思える。すべてを分け隔てずに見つめ、繋いでいくこと。そこにこそ、アジカンの揺るぎないロックの本質がある。(畑雄介)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年6月号より)
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