FIVE NEW OLD、メジャー1stフルアルバム完成! 「イージーリスニング」の極意、時代のポップ感を語る

FIVE NEW OLD、メジャー1stフルアルバム完成! 「イージーリスニング」の極意、時代のポップ感を語る

今の時代にスタイル・カウンシルを体現できたらと思ってる(HIROSHI)


――FIVE NEW OLDの楽曲ってSpotifyにもApple Musicにも入っていて、それぞれ「関連アーティスト」「同じタイプのアーティスト」――要は「こういうジャンルの音楽が好きな人におすすめ」っていう指標として他のアーティストの名前が挙げられてるんですけども。Spotifyだと、PAELLAS/DATS/Official髭男dism/sui sui duck/Lucky Tapesで、一方Apple MusicではSeptaluck/FABLED NUMBER/The Winking Owl/SWANKY DANK/SECRET 7 LINE。

3人 おお〜(笑)。

――で、どちらも一番最初に「おすすめ」されているのが、Survive Said The Prophetっていう。ポップからラウドまで、結構カオスなラインナップになってるんですよね。

HAYATO(Dr) どんなジャンルやねんって話ですよね(笑)。

HIROSHI(Vo・G) Appleでは、僕たちが最初にリリースした曲とかも配信されているので。そこの括りってたぶん昔、僕たちがよくやっていたバンドと一緒になっていて。で、Spotifyは今の僕たちのサウンドとマッチするもの、っていう感じだと思うんですけど……今回のアルバムもそうで、だからって僕たちが方向転換したかというと、ちゃんと自分たちがオルタナティブでパンクをやっていた頃の音もちゃんと残しているので――そういう意味では、その「おすすめ」もなんか、僕たちを体現してるみたいで、すごく面白いですね。

HAYATO あながち間違いじゃないしな。

HIROSHI まったく間違いじゃないので(笑)。完全に振り切って方向転換してしまいたい時期もあったりしましたけど……このサウンドを鳴らしながら、ロックな曲もやってるバンドって、他にいないなと思って。ここは大事にしていかなきゃいけないなあと今は思ってます。メジャーに移ってから一緒にお仕事をさせていただいてるデザイナーの方が、客観的に僕たちを見た時に「FIVE NEW OLDはスタイル・カウンシルみたいだ」って言われてハッとして。ポール・ウェラーはパンクから入って、その精神性はちゃんと持ったまま、「スタイル評議会」っていう名前でオシャレな音楽をやっていくっていう、そこに宿ったパンク精神というか、そこが一緒だなって。僕たちは今の時代にスタイル・カウンシルを体現できたらいいなと思ってます。

今回は「自然体」っていうのがキーワード(WATARU)


――メジャーデビューっていうこと自体に対しての感慨みたいなものはありました?

HIROSHI 前回のEP(昨年6月のメジャーデビュー作『BY YOUR SIDE EP』)の時に、「FIVE NEW OLDの音楽はこういうものだよ」っていうのをどう提示したらいいだろう?って悩みがあって。その頃は、自分たちがどのジャンルに属しているかもはっきりしなかったというか……でも、今回は「そういうものはないんだよ」っていうか、僕たちはFIVE NEW OLDっていう音楽をやっていきますっていうことを、言葉の意味というよりは音として、自分たちも体で表現できるようになったので。そこが一番大きく違うところかなあって思いますね。

WATARU(G・Key) (当時は)メジャーデビューという意味がどういったものか見えなさすぎて怖かった部分もあったのかな?っていうのは、今このアルバムが完成したことでひもとくことができたかなと。今回は本当に「自然体」っていうのがキーワードで。今までは楽器をライン録音したり、デジタル編集で貼り付けていったりっていうのもあったんですけど、今回はSHUNくん(サポートベーシスト/A.F.R.O)と4人で一緒にブースに入って同時に頭からお尻まで録る、みたいな作り方をしたので。4人で出したアンサンブルが、より自然な形で曲になったっていうのもリンクしてくるところかなあって。

――確かに、単に「ジャンルの多彩さをメジャーの世界でもそのまま表現できました」っていうだけじゃなくて、楽曲それぞれがバキッとした存在感を持ってますよね。

HIROSHI たぶん、自分たちが「当たり前にできる」と思ってることの中に、自分たちにしかできないことが宿ってるんじゃないかなあって気づいたんですよね。だから曲作りの時も、たとえばすごくロックな曲を作りたいと思って生み出したメロディが、実はもっとファンキーな曲にした方が良くなるって思った時に、今までは「いや、僕はロックな曲がやりたいから」って必死こいてロックにする、みたいなところがあったんですけど。今回はそれを、生まれてきたメロディがどこに行きたいのかを、その曲の原石に聞くというか。道筋はその子が知ってるから、みたいな感じで辿り着いた曲ばっかりなので。そういう意味でも素直に作りましたし。自分たちをどこにカテゴライズしていいのかわからない、でも考えていこうと思う、っていう「素直の連鎖」が形になった時に、すごく清々しかったし、聴いてほしいっていう想いがよりいっそう強くなったし。そこが今回のアルバムの一番の収穫でしたね。

HAYATO もともと「僕らにしかできない音楽を」っていうか、「このジャンルレスな音楽がFIVE NEW OLDっていうジャンルになればいいね」みたいな話を昔からしてたので。今回何も気にせず、選曲した時にこの結果になったんで。「これがFIVE NEW OLDなんだなあ」って気づけたというか(笑)。「やりたいことやってんなあ」っていう。

HIROSHI ダイバーシティとか多様性の話とかが、日本でも盛んになってきていて。それは人種的な話とか、障害とバリアフリーの話とかいろいろあって……多様性って「みんなを受け入れましょう」っていう耳障りのいい話だと思うんですけど、同時に絶対「自分には不都合なこと」も受け入れなきゃいけない、っていう側面もあると思うんですよね。でも、多様性って大事だなって僕は思っていて。音楽的に「多様性が大事だ」って思っていることが、曲としてもちゃんと出ているなあって。そういう意味では、時代感がある音楽なのかなあって思います。今の世代の人たちって、ミックスカルチャーだと思うんですよね、インターネットが当たり前にあるので。その感覚で聴いてもらえると、すごく馴染みもいいと思うし。それよりもっと大人の人たちには、懐かしさとかも感じてもらえるのかなあって。

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