WANIMA渾身の超名曲3曲! 王道・エロ・バラード、それぞれを極めたシングル『Good Job!!』を語れ!


とにかく形にしたかった。もう一回、やっぱWANIMAだよなって言ってほしかった


――待望のシングルリリースということで。3曲入り。めっちゃいいです!

KENTA(Vo・B) あー、ほんとですか! 嬉しいなー。

――ほんとに力が入ってる。3曲ともまったく違うタイプで、1曲ずつホームラン打つぞっていう気合いでつくられたのがわかる。“アゲイン”も“ANSWER”も名曲ですね。素晴らしいと思います。まずそれぞれの手応えを訊きたいです。

FUJI(Dr・Cho) 自分たちのいちばん旬な音が出せたと思います。より今のWANIMAを出したいという気持ちがこれまでの作品のなかでもいちばん強かったかなっていう。

KO-SHIN(G・Cho) 早く聴いてほしいですね。 “アゲイン”とかは、言ったらWANIMAの象徴じゃないですか。そういう曲調のなかにも、新しい部分がありますし。で、“ANSWER”はすごい挑戦があった曲なのかなとも思うし。なんか、よりWANIMAとしての曲の幅が広がったんじゃないかなって。それを受け入れてほしいなと思いますね。

KENTA 乗り越えられてよかったです。しっかり今回も向き合ってつくったので。リズムとかテンポとか、僕はそういうのを一切考えてなくて。もうとにかく形にしたかったというのがあって。3曲のどっから入っても間違えのないように。1年ぶりでしたし、もう一回、やっぱWANIMAだよなって言うてほしかったなという。

――やっぱりそれだけ自分のハードルを高く設定したってことかな。

KENTA そうっすね。「まあ3曲目だから、2曲目だから、こういうくらいでいいや」とかは、もうなし。自分のことを信じようと思いました。ちゃんと向き合えて曲になったっていう。つくってる時は結構壮絶な時もあったんですけどね。

――どういうところが難しかったの?

KENTA 単純に自分のなかで難しくしてたっていう。でも、その答えが見えたのは、ライブで目の前にいるお客さんとか、些細なことがヒントになったんです。なんというか、『Everybody!! TOUR』が終わって、『1CHANCE NIGHT(TOUR 2018→2019)』をやって、僕らが初めて行く土地でも待ってるお客さんがいて、とか。そういう、当たり前のようで当たり前じゃないことを再確認できたのが、すごく今回の作品の力になってます。

KENTAが見ている展望を一緒に見るために必死に食らいついてった。3人が納得するまで模索してできた曲だなって


――まず、“アゲイン”。これはいわゆるWANIMAの王道に聴こえるけど、ただ、その到達点の高さと完成度がすごいですよね。“ともに”“シグナル”と並ぶ可能性があると思うし、そう信じてプレイされるべきなんじゃないかなって。これはどんなふうにしてできたんでしょう。

KENTA 3人でスタジオ入ってた時に、ふと、このままじゃ終われないだろうって、熱いものがこみ上げてきて。僕が適当に歌ったのに対して、ふたりが寄り添ってきて、ぼやっと形ができたんです。そこからちょっと期間が空いて、ドラマの話をいただいて。あ、そういえばスタジオでやった、あの熱い感じの曲があった、って形にしようということになりました。

――形にしていく過程では何か感じることはありました? 

KENTA スタジオでわりと大きい音で出して、いいか悪いか判断するんですけど。まず歌詞も何もできてない状態でボーンと出した時、あ、この感じっていうのがあったんですよ。なんかわからんけど、ふたりが寄り添って、3人でジャーンと出す感じがグッときたっていう。難しいんですけどね。これはちゃんと歌詞入れて形にできたらみんなにも届くんじゃないかなという、ぼやっとした自信はあったんです。

――なるほど。FUJIくんはどうでした?

FUJI いちばん最初にKENTAが見ていた展望を一緒に見るために、必死に食らいついてくっていうか。何回も同じフレーズをやったり、3人が納得するまで模索してできた一曲だなって感じがします。ちょっとこれは違うってなったら、もう一回まっさらにして、つくり直して。

――テンポも特別速いってわけでも遅いってわけでもないし、曲構成もシンプルで。そうすると、信じてやってても、これでいいのかみたいな状態に陥りかねなかったとも思うんだけど。

FUJI そうですね、まさに。

KENTA キックのタイミングひとつとっても全然変わるんですよ。

FUJI だからこそ何回も同じフレーズをチェックして、これならイケるとか、それを3人で共有して。もうほんとに、一歩ずつ積み上げてったと思います。

――KO-SHINはどう?

KO-SHIN ちょっと言葉で伝えれないかもしれないですけど、あのメロとコード進行があった時から、これはリード曲になると思ったんです。なので、つくる過程は変わらないんですけど、よりメロディを活かす方法とかがうまくマッチしてできあがった曲だなと。

――でも、メロとマッチしてる曲だけど、最初はゼロなわけですよね。で、KENTAくんから出てくるものを、完全にマッチした形の楽曲にしていく自分たちにも相当な困難があったと思うんだけど。

KO-SHIN そうですね。試行錯誤はします。けど、結局3人のできあがりのイメージが近いと思うんで。そこに段階を踏んで持っていけたんです。

――なるほど。その共通のイメージを持てるっていうのがやっぱりバンドなんですね。当たり前かもしれないけど。

FUJI そうですね。

KENTA やっぱすげえ財産ですよね。できてからインタビューされるとホッとするんですよ。“アゲイン”ができた時はやっぱすごい嬉しかったですね。

――でしょうねえ。これは“ともに”“シグナル”に匹敵する曲になると思うし、していかなきゃいけない曲だと思う。ただ、歌詞はあの頃の曲とは違っていて。“ともに”のサビの歌詞は聴いて一瞬で理解できるんだけど、これは自分のなかで噛んで飲み込むみたいなことを必要とする歌詞だなって。その違いが、最近のWANIMAには多少なりともある気がしていて。

KENTA そうですね。“ともに”とかはわかりやすかったんですけど。“アゲイン”は、言葉ひとつにしても、いろんな人の見える景色だったり持ってる面影とかに触れやすいんじゃないかなって。♪懐か~しくて~、ってぼやっと歌ってる時に、僕も過去の懐かしさを感じて。そうやってみんなそれぞれの思いに触れられたらいいなって思い始めてから、この言葉たちにたどり着いたんです。まあ、僕のなかではすごいシンプルな言葉ですけどね。難しかったかな。なんか、そこがグッときたんですよ、今回は。僕より上の世代とか、何かに挑戦しようとしてる人たちとか、挑戦しなくてもなんとか生きてる人たちには、引っかかってほしいなって。

難しく考えずにみんなと音楽できることは、WANIMAの強みですよね。それも音楽だなと思う


――そして2曲目、“渚の泡沫”は、いわゆるWANIMAの3本柱のエロの部分。これも完成度が高いっつうか。こんなエロの歌をここまで完成度高くしてどうするって思うぐらい高いんですけど。

KENTA この曲は気合い入ってたっすねえ。毎回なんですけど、できあがるたびに、これ以上超えれないなっていう、そんくらい気合い入れてつくって。今回もエロの最高峰をつくりたいって(笑)。

――(笑)なるほどね。WANIMAなりのエロ系の歌の選手権という。

KENTA そうです、そうです。で、毎回超えていくんすよね。 “CHEEKY”とか“サブマリン”を『Everybody!! TOUR』でやって。あの感じを超えるイメージをしながらつくったので。結構盛りだくさんっちゃ盛りだくさんですけど、まあ子どもたちが聴いてもわかりやすく。

――それ、ヤバいじゃない(笑)。

KENTA あと、大人が聴いてもクスッとできるようなとこもつくれたらと思って。《硬い時も柔らかい時も/熱い人もただ冷たい人も》みたいな。

――つうか、♪ペロペロピュッピュッ、ってヤバいだろ(笑)。

KENTA まあ、そういう、あのー、音楽の力を信じましたね(笑)。

FUJI 土壇場で入れて、採用っていう。

KENTA そうしないとスタッフが許してくれないかなって(笑)。ほんとはずっとあったんですけど。

――何どさくさにまぎれて1箇所入れてんだよ(笑)。

FUJI 1回だけ、1回だけ入れさせて下さいみたいな。

KENTA そのまま通しました(笑)。ね、ハモったらいいでしょみたいな。

――話題をすり替えて(笑)。

KENTA ああ、いいねえって。なんとか入れられました。

――おめでとうございます(笑)。

KENTA ありがとうございます。

――FUJIくんはどうだった?

FUJI こういう曲こそ悩ましくて。こんだけ歌詞がエロかっこいいぶん、曲調はダンサブルな感じで。お祭りの高揚する感じってすごいエロいなって思うんですよ。それをうまく表現したくて毎回悩むんですけど。だから、海外のサンバだったりとかダンスミュージックだったりとか聴いて、結構勉強して、生まれた曲です。

――なるほど。わりと、南国系のエロミクスチャーみたいなのをシングルで1曲やりましたっていうバンドって、よくいるけど、ここまで3本柱の1個として追求し続けるバンドって初かもね。

FUJI 好きなんでしょうね。

――だよね。本気でやってるのがすごい伝わってくる。KO-SHINはどう?

KO-SHIN ライブのイメージがすごく強い曲で。ライブでやったら楽しいだろうなってイメージが、“アゲイン”と同様、ちゃんと完成されましたね。

――ストレートなメッセージがある曲って、曲を凝れば凝るほど逆に伝わんなくなるみたいなこともあるけど、こういうエロっていいっすよね。やり放題だし、いくらでも音楽的に積んでいけるっていうかさ。

KENTA そうですね。難しく考えずにみんなと音楽できることは、WANIMAの強みのひとつですよね。それも音楽だなと思うので。

自分たちなりの意思表示が改めて必要だと思った。今ここで、今WANIMAが思うことを出しとこうって


――じゃあ3曲め、“ANSWER”。これはロッカバラードみたいなミドルスロウの曲で、すごくオリジナルな感じに仕上がりましたね。

KENTA わりとテンポを気にせずにつくれた曲ではあります。2ビートばっかりつくってますけど、スタジオ入って3人で音出す時は、わりとこういうゆっくりなテンポが好きなので、自然でしたね。

――それがのちのち速い2ビートの曲になったりすることもあるの?

KENTA あります、あります。

――実はこないだのホールツアーでその構造が視覚で見えて。2ビートの曲をステージの上でガガガガガやってんのに、お客さんはゆっくり手を振っていて。たぶん曲を最初につくった時のテンポがそれなんだろうなと思って。

KENTA 2ビートでその場でジャンプしてる感じとかも、すごいっすよね。ライブハウスじゃ考えられないですもんね。

――これは最初からメロディはあったんですか?

KENTA 最初っからメロディというか、なんていうんですかね、リズム?

FUJI うん。ドラムの話すると、3分の3で。

――ですよね。ワルツ。

FUJI はい。ワルツなんですけど、そうしようとは言ってなくて、ギターと歌でメロディができてくる時に自然とこうなったんです。これだったらドラムは3拍子だみたいな。あんまりそういう技術的なところって考えてなくて。

KENTA 毎回そうなんですけどね。これ、CD出すのは1年ぶりぐらいですか?

FUJI 1年ちょい。

KENTA 『Everybody!! TOUR』が終わって、自分たちなりの意思表示が改めて必要だなと思ったのと、今ここで、僕らが思う、今WANIMAが思うことを出しとこうと思ったんですよ。

――これは生きていくことに関して真正面から歌ってますよね。で、3拍子のリズムがあって、それにふさわしい繰り返しがあって、同じメロディなんだけど、どんどんテンションが上がっていくような曲になってる。こういうのってつくろうと思ってもつくれないですよね。

KENTA それを理論的につくれる人もいると思うんですけど、僕たちはできなくて。だから何回もやってるなかで、歌詞は無茶苦茶な言葉なんですけど、いろいろ試しながら、やっていくっていう。

――ライブでやるとヤバい、泣くと思いますよ。“ANSWER”って、まあ答えっていう、今KENTAくんが思っている「生きる」ってことがひとつのまっすぐなメッセージになっていて。と同時に、自分が音楽をやる意味っていうことのメタファーとしても聴けますよね。

KENTA まあ、自分の歌う意味というか、僕が生きる意味ですよね。あと、聴いた人の力になればっていう。そのふたつがありつつ、つくっていけたのがよかったです。

――自分のなかで、生きるっていうことと、歌をつくることっていうのが、クロスしたっていうか。

KENTA ひらめいたとかはないんですけど。向き合うなかで、そうなっていきましたね。

――本当に素晴らしい作品になりました。これは意義深いシングルだと思います。だってアルバムみたいじゃん。

KENTA そうですね。もう3曲のアルバムですよね。

FUJI だからこそ毎回タイトルは、ちゃんとCDのタイトルがついてて。

――なるほど。王道の曲と、エロと、バラード、3曲しっかりと押さえて、シングルとして久々にリリースすることで気合いは伝わりますね。では、今年のWANIMAは、こっからどういう感じで行くんでしょう。

KENTA このシングルで、自分たちの意思表示を出して、いいスタートを切れてるので、もっともっと音楽していきたいと思います。いろんなWANIMAを見てほしいなって。僕たちのなかでは自然に出た“ANSWER”のテンポみたいなものだったり、いろんな楽器を加えた曲だったり、そういうのも、WANIMAの歌が中心にあるんだったらやってみようかなって。音楽の幅は広げていきたいと思ってます。

KO-SHIN 常に挑戦したいですよね。いろんなことをやらせてもらってる環境を最大限に活かせる挑戦をもっともっとしていきたいです。

FUJI WANIMAはほんとにまわりの人に恵まれてて。そういう人たちの協力のもと、すごくいいスタートを切れたので。もう一切止まることなく、2019年だけじゃなくて、2020年、2021年と突っ走っていけたら、いかなきゃいけないなと思ってるんで。楽しみにしていただければ!

MV・リリース・ライブ情報


“アゲイン”OFFICIAL MUSIC VIDEO

4thシングル『Good Job!!』2019年3月6日 発売
初回限定盤(2DISC/カラーケース仕様) 1,600円+税 WPCL-13028/9
通常盤(1DISC) 1,200円+税 WPCL-12993

<収録内容>
01. アゲイン(TBS系金曜ドラマ『メゾン・ド・ポリス』主題歌)
02. 渚の泡沫
03. ANSWER (「受験にinゼリー」CMタイアップソング)
《初回限定盤BONUS DISC》
未発表楽曲“JOY”(アコースティック ver.) 収録

WANIMA Good Job!! Release Party

『WANIMA Good Job!! Release Party”梅雨知らず ほっかいどう de どうでしょう?”』
日程:6月22日(土)&23日(日)
会場:札幌 芸術の森野外ステージ

『WANIMA Good Job!! Release Party"WANIMA 天草の乱 〜「﨑津集落」世界遺産登録1周年〜"』
日程:7月6日(土)
会場:天草 本渡港 大矢崎緑地公園 特設会場

『WANIMA Good Job!! Release Party"カオス!!ギネス!?日本初!!"』
日程:7月15日(月・祝)
会場:首都圏某所 特設会場

●詳細は「Good Job!!」特設サイト・オフィシャルHPにて随時発表
https://wanima.net/goodjob/

提供:unBORDE / WARNER MUSIC JAPAN
企画・制作:ROCKIN’ON JAPAN編集部