15周年を経て、SHANKは何を思う? 2年ぶりの新作『Candy Cruise EP』とコロナ時代のバンドの未来を語る、最新インタビュー

15周年を経て、SHANKは何を思う? 2年ぶりの新作『Candy Cruise EP』とコロナ時代のバンドの未来を語る、最新インタビュー

ハイスタでいう“TEENAGERS ARE ALL ASSHOLES”みたいな、ああいうノリのことを一回やってみたかった(庵原)

――コロナでライブができない状況になって。もちろんこんなにやらないというのは初めてですよね。

松崎兵太(G・Cho) そうですね。

庵原将平(Vo・B) 1ヶ月以上空いたことはここ10年――。

松崎 というかライブ始めてから初めてよ。

庵原 でも仕方ないですよね。

――そんななかでどんなふうに過ごしてきたんですか?

庵原 個人的にはひとりでこんなに時間があるってことが今までなかったので。いろいろ始めることだったり見直すことだったり、できる期間になって、これはこれで良かったかなと思うんですけど。もうそろそろいいかなって感じですね(笑)。

――今回、ライブ映像も久しぶりにリリースしますけど、これはライブができないという状況に対してみたいな意味合いもあるんですか?

庵原 いや、もともと出すつもりではいたんですけど。タイミングが結果的にこの時期になったのは、CDも含めてちょうど良かったかなっていう感じがしますね。

――このEPの制作はいつぐらいから?

庵原 制作自体は去年ぐらい? 録ったのが1月やったかな。

松崎 11月にプリプロがあって、そこで元ネタを少し出し合ったんですけど、夏ぐらいから準備はしていて。だから半年ぐらいですかね、制作期間でいったら。今回はなんとなく僕が精力的にというか、宅録環境というか制作環境が良くなったのもあって、集中して作りました。

――先行配信された“Rising Down”を聴いたときに、すごく新鮮だったんですよね。開けているというか、突き抜けている感じがして。

庵原 なんか今まで、例えばイントロのタム多めのお祭りビートみたいなのって使ってなかったので。ハイスタでいう“TEENAGERS ARE ALL ASSHOLES”みたいな、ああいうノリのことを一回やってみたかったっていう。今までにありそうでなかったアプローチの仕方だったなと思いますね。

――その「やったことないことにトライする」っていう感覚はすごく大事?

庵原 それは絶対に毎回意識はしていて。だからこそCDリリースが2年に1回とかになっちゃうんだと思うんですけど(笑)。やっぱりこういうジャンルの音楽って、枚数を出していけば出していくほど純度が薄れていくような気がするんですよね。それがすごく嫌で。メロコアと言われるものを作り続ければ上手にはなるんですけど、そのぶん純度が1曲ずつ落ちていく。だったら新しいこと、消化したてのことをやったほうが、やってて面白いっていう。

――「純度」っていうのは面白いですね。一般的に言えば、ひとつのものを突き詰めていくことこそが純粋なんじゃないかっていう発想もあるじゃないですか。それこそラモーンズみたいに。

庵原 あれはあれでかっこいいと思うんですけど、2ビート、ずっと聴いてらんないじゃないですか。聴く人の耳にもよると思うけど、同じに聴こえちゃいがちなジャンルだと思うんですよ。それが良しとされていて、それが当たり前とされてるんですけど、もっとやり方はあるだろうと。じゃないと出しても意味ないんじゃないかと思って。

今回は純粋に曲と言葉の流れがスムーズなほうを意識した。流れがシンプルに聴こえるぶん、やってることが複雑になってる(松崎)

――“Japanese Cherry”とかも、ありそうでない感じだなと。

庵原 この曲は最初、めっちゃBPM遅かったんです。今の半分くらいで、「なにこれ、横浜銀蝿?」みたいな(笑)。でもなんか面白かったんでメロディ付けて、倍速にしてみたら結構良かった。

松崎 最初にリフを作ってみたときに、どうしてもノタノタしたリフで弾きたかったんで。だけど結局速いほうがいいねってなって変わったんですけど。

――そういうことってよくあるんですか?

松崎 テンポは割といじるほうだと思います。大体、寝起きに聴いて速いと思ったら下げるんですよね。なるべく朝聴けるようにっていうか、どの時間帯に流れてきてもいいようにというか。

庵原 時間帯とか脳みそとか、その日の運動量とかで全然聴こえ方が違うんですよね、BPMの。

――テンポでいうと、昔はもっと速いほうが良かったりもしました?

庵原 昔はもっと何も考えてなかった(笑)。クリックすら使ってなかったですから。その場でドーンみたいな、それがいいと思っていましたけど。まあ、それもいいんですけど。

松崎 レコーディングするまで録って聴くっていう作業を全くしてなかったんで。レコーディングして、スタジオで最後の確認をして終わりだったのが、今は「Logic」(音楽制作ソフト)を導入したことによって毎日録って聴くっていう作業ができるので。

――曲自体が緻密になってるし、制作環境を変えたのは大きかったですね。

松崎 良し悪しあると思うんですよ、自分でもやっていて思うんですけど。打ち込みのフレーズだったりとか細かいフレーズで違和感がないようにする、例えば言葉とドラムのアクセントが合ってたりとか、そういうことをすごく細かく、聴きながら今回はやったんですけど、それがその、引っ掛かりがないといったらないのかもしれないなと思いながら。それでもやっぱり今回は、その違和感をなくして純粋に曲の流れと言葉の流れがスムーズなほうをっていうのをちょっと意識したというか。流れがシンプルに聴こえるぶん、やってることが複雑になっているというのは少しあるかな。

庵原 でも、例えば“Rising Down”なんかは僕がメロディ付けてるんでそんなことないですけど、“Bright Side”とかは兵太がメロディ付けていて。DTMで遊んでんなっていうのが聴いた瞬間わかるんですよ。どこで息するかもわかんない(笑)。

松崎 (笑)。

庵原 これはやっぱり歌ってる人からは出ない、休符の入れ方とか。自分から出るもんだけだったら面白くないし、やったらやったでも面白いですけど、でも息つくとこないですけどね(笑)。

松崎 僕としては「ここの音符とか外せそうなら外すかな」と思って一応置いてるんですけど、結構本気で抜かずに来たんで(笑)。レコーディングの時ずっとごめんなさいって思ってた。

――レコーディングはまだしも、ライブはじゃあキツそうですね(笑)。

庵原 できないと思います。

次のページバーに行った時に流れてたエリック・クラプトンがすごく良くて、初めてギタリストと呼ばれる人の音源を掘り下げたりした(松崎)
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