undervár@代官山UNIT

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前作から1年4ヵ月ぶり、待望のリリースとなった2ndアルバム『literacy』を携えたundervárのツアー「解放リテラシー」。全国7ヵ所を廻った対バンツアーのファイナル、代官山UNIT公演である。この日が東京初ライヴだったというゲスト1組目のswim meは、紅一点のみはる(Vo・Violin)を筆頭に色鮮やかな音世界が広がっていく。誰ひとり置いてけぼりにしないような、至福のポップが会場に満ちた。続くは、兄弟ギター・デュオ=TarO&JirO。ギター×2/キックドラム/歌というわずかな要素のみで築かれるソリッドなアンサンブル。年末以来1ヶ月ぶりのライヴといえどもやはりこの兄弟に隙はない!

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そして、本日のホスト・undervárが登場。ミュージカル『ウィキッド』劇中歌のカバー“Defying Gravity”をDuran(Vo・G)の歌とMAL(Piano)の二重奏で披露。二重奏といえども「歌と伴奏」という関係性ではなく、キーボードすらも大口開けて唄っているかのように、メロディアスで大胆な演奏。メンバー同士の音と音がガチンコでぶつかり合って新たな化学反応を生み出すというundervárのスピリットが、このミニマムな編成でも十分に表れている。ドラマチックな空気を打ち砕くように福島有(Dr)が力強くシンバルを4発叩き、“レソフライト”へ。しっかりとした芯を持ちつつも活き活きと弾む福島のビートや、主旋律に負けないぐらい細かく動きまくるYUTARO(B)のフレーズ。ときには甘美に、ときにはけたたましく鳴り響くMALの鍵盤に、Duranの突き抜けるような歌声と超絶ギタープレイ。メンバーそれぞれの見せ場が訪れるたびにフロアからは歓声が上がっている。1人1人の音に華があるからこそ、4人がせーので無秩序に鳴らせば音の洪水が聴き手に迫ってくるし、逆に4人が息を合わせてダイナミクスを表現すれば一気に視界が開けるような爽快さが訪れる。異なる種類の迫力が交互にやってくるような彼らのサウンドは何だか新感覚だ。
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『literacy』から4曲を演奏したところでMC。ツアー各地での対バン相手やオーディエンスに感謝を述べたあと、アルバムのキャッチコピー【理屈じゃないよ、大事なのは「理 rhythm 摘む」「勘」だ】について「理屈や理由を摘み取って勘や直感で、自分を信じて生きていくのもアリなんじゃないかと思ってそういうキャッチコピーをつけました」とYUTARO。そのまま、メンバーやファンに向けて書いたものもあるという『literacy』収録曲の中から、「世界のみんな」へのメッセージとして書いた“せかいの日・鳥へ”について、丁寧に言葉を重ね始める。「SNSで流れていく情報は速いけど、その一つひとつにはストーリーがあって。誰かの『もう死にたい』という言葉の上に『今日あった嬉しいこと』が並んだりする。それで『世界のみんな』に対してどういうものを書けばいいかを考えたとき……生まれたことに『ハッピーバースデー』と言って、『生まれたから今ここに一緒にいるんだよ』と言い合いたいと思って書いた曲です」。そして始まった“せかいの日・鳥へ”の光に満ちたサウンドスケープ――ライヴハウスの外の日常が楽しくて笑顔が抑えきれない人にも、人知れず涙を流してつらい気持ちを抱えている人にも、どんな人にも平等に音楽を届けていきたいんだというバンドの誠実な想いが伝わってきた場面だった。「今日は最高の日にしましょう、よろしく。力を貸してください!」というDuranの言葉から後半戦がスタート。“Söar”ではフロアからいくつもの腕が上がり、アウトロで繰り広げられる白熱のセッションに歓声が上がる! ラストスパートをかけるようにアッパーチューンが続くなか、向き合って楽器をガシガシ弾きながら熱を高めていくDuranとYUTARO、笑顔で他メンバーとアイコンタクトを交わす福島、椅子の上に立ち上がり屈みながら鍵盤を叩くMAL……という具合に、メンバーの心底楽しそうな様子が印象的だ。
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“ideaう”の大合唱で会場がひとつになったあと、本編ラストに演奏されたのは“TT4N”。「バイバイはさよならっていう意味じゃなくて、前へ進んでいるっていう意味だから。だからみんな、手を貸してくれる?」とYUTAROが投げかけると、フロアからたくさんの手のひらが上がる。みんなで口ずさめるほどシンプルな歌メロの裏でだんだん激しくなっていく4人のサウンドがピークに達したところでフィニッシュ。そしてアンコールの“FUNCALL”では20名ちかくのオーディエンスをステージに上げて大団円! 終演後にはあちこちから聞こえたメンバーの名前を呼ぶ声。アーティスト写真やMVなどを見てクールなライヴをするバンドだと予想していたが、いや、オーディエンスとともに音楽を楽しむ彼らは圧倒的にピュアでポジティヴな輝きを放っていた。このバンドが愛される理由のひとつは、きっと彼らのそんな性格の中にある。(蜂須賀ちなみ)

■セットリスト
01.Defying Gravity
02.レソフライト
03.colorful period of history
04.思・想ゲーム
05.せかいの日・鳥へ
06.Söar
07.HIKOUSEN
08.NOVUS
09.ideaう
10.TT4N

(encore)
11.FUNCALL
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