UNISON SQUARE GARDEN/Zepp Tokyo

UNISON SQUARE GARDEN/Zepp Tokyo - All photo by Viola Kam(V'z Twinkle)All photo by Viola Kam(V'z Twinkle)
※以下のテキストでは具体的な曲名は記載していません。今後の公演に参加予定の方もご安心してお読みください。

UNISON SQUARE GARDENの全国ツアー「MODE MOOD MODE ENCORE」。このツアーは昨年開催された全国ツアー「MODE MOOD MODE」の追加公演的な位置づけのものであり、今回レポートするのは、全16本中3本目にあたるZepp Tokyo公演だ。今年、UNISON SQUARE GARDENは結成15周年を迎える。ステージにセッティングされているドラムセットを見てみると、バスドラムのヘッドが既にアニバーサリー仕様のデザインに変わっていた。

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MCらしいMCは本編中にはなし。1曲目を演奏し終えると、鈴木貴雄(Dr)のカウントをきっかけに次の曲がすぐさまスタート。上体を折りたたむような姿勢で田淵智也(B)がガシガシと楽器を鳴らすなか、「ようこそ!」と斎藤宏介(Vo・G)がフロアへ投げかけた。ホールやアリーナとはまた異なり、岩肌が剥き出しになったような、野性味のあるバンドサウンド。斎藤は、言葉や音符の一つひとつに息を吹き込むようにして歌い、かと思えば直後には、ギターを歪ませ歓声を浴びている。すると今度は、踊るような田淵のメロディ、そしていつにもまして跳躍力のすごい彼自身のステップに、またフロアが沸き上がる。冒頭数曲を演奏し終えると、斎藤、右手を軽く上げながら「UNISON SQUARE GARDENです!」と挨拶。「最後まで自由に楽しんでってください。よろしくお願いしまーす!」と続けている背後では鈴木がビートを鳴らしており、次の曲への導入が既に始まっている状態だ。このように、ライブの序盤は怒涛の展開。どれくらい怒涛だったかというと、同期を用いる楽曲の演奏時にヘッドホンを装着する鈴木が、その装着作業をスタッフに任せていたほどだ。おそらく、ずっと叩きっぱなしの状態であるため、スティックから手を離す暇がなかったのだろう。

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ツアー「MODE MOOD MODE」と同様、今回の「MODE MOOD MODE ENCORE」も7thアルバム『MODE MOOD MODE』に伴うツアーであることに変わりないため、セットリストはアルバム収録曲が中心。また、「昨年のツアーに参加できなかった人も来ることができたらいい」という考えがバンド側にあったらしく、ライブの構成自体が根底から大きく変化していたわけでもなかった。強いて言うなら、当時のセットリストを分解、再構築したようなイメージだろうか。例えば、これまでクライマックスを任されることの多かった楽曲が、今回は違う役割を担っている。配置が変わることにより、曲間のアレンジが変化している。そのようなマイナーチェンジの影響で、全体的にミドル~スローテンポの楽曲の深みが増していた印象。「MODE MOOD MODE」ツアーのレポートでは「ハッピーエンドっぷりが群を抜いていた」という書き方をしたが、今回は、それとはまた異なる後味であった。

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ツアー「MODE MOOD MODE」と「MODE MOOD MODE ENCORE」の関係性はコインの表裏に近い。光の当て方によって、曲の見せる表情が変わる。それにより、バンドの纏う空気も変わってくる。今回のアンコールツアーで改めて思い知らされたのは、アルバム『MODE MOOD MODE』は(リリースから既に1年以上が経過しているが)これほど永く愉しめるアルバムなのだという事実。また、ライブ/アルバム/バンドをますます楽しむためのアイデア、それを実現可能にさせる演奏力とセンスがこの3人に備わっているのだということだった。

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ここ最近ユニゾンがずっと無双モードである理由は、そういうところにあるんじゃないかと思う。アンコールのMCでは斎藤が15周年について言及。彼曰く、ユニゾンの2019年は「ここにいるみなさんにとっても楽しいことなんじゃないかと信じ込んで、自分たちが楽しいことをやる1年」にする予定であり、既に発表されているB面集ベストアルバムのリリースや大阪・舞洲での野外ワンマン以外にも、様々な企画を用意しているとのことだ。15年の歳月を糧に、自由をぶん回すロックバンドによる全力の遊びが、この1年続くことになるのならば、ファンとしてこれほど嬉しいことはない。「もしも興味があれば盛大に祝っていただければと思います」という斎藤の一言に、オーディエンスは温かな拍手で応えたのだった。(蜂須賀ちなみ)

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