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●セットリスト
1.インフェルノ
2.藍(あお)
3.WaLL FloWeR
4.VIP
5.アンゼンパイ
6.ProPose
7.Soup
8.愛情と矛先
9.Viking
10.クダリ
11.REVERSE
12.ア・プリオリ
13.ナニヲナニヲ
14.Ke-Mo Sah-Bee
15.僕のこと
16.StaRt
17.WanteD! WanteD!
18.青と夏
19.CHEERS
20.lovin’
21.Folktale
（アンコール）
EN1.Circle
EN2.我逢人

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Mrs. GREEN APPLE初のアリーナツアー「エデンの園」。追加公演である国立代々木競技場第一体育館2Daysの2日目。すべてを高速でアップデートするかのようなカラフルなポップで時代を塗りかえ続けたミセス。結成7年、メジャーデビュー5周年のタイミングで、以前から目標としていたアリーナツアーを全公演ソールドアウトで完遂した。

“インフェルノ”、“藍(あお)”と新旧のソリッドなバンドサウンドを叩きつけた冒頭。初日の横浜アリーナ公演は、初のアリーナ単独ライブであったにもかかわらず、とても堂々としていて貫禄すら感じたが、この序盤で既に、よりパワフルになったアンサンブルと、より深く鋭くなった大森元貴（Vo・G）の歌と、より洗練されたパフォーマンスを実感できた。
ギターロックもEDMもジャズもトロピカルハウスもストリングスバラードも……膨大なジャンルを咀嚼するMrs. GREEN APPLEの5人は、非常にモダンなステージデザインと演出も完璧に武器にして、一級のエンターテインメントを展開した。まさしく、テクニカルなロックバンドであり、華麗なポップ集団であり、ポップミュージックの大海原を深く潜ったこれまでの集大成と言えるライブだった。大森の軽やかなダンスもまじえた身のこなしは時代を背負ったポップシンガーそのものだったし、若井滉斗（G）、山中綾華（Dr）、藤澤涼架（Key）、髙野清宗（B）の4人は曲に体現されたアティチュードを120％の深度で届ける使命をまっとうしていた。


本編最後のブロックの“僕のこと”からの流れは特に圧巻だった。中でも、平成最後の夏うたとして多くの人の心をつかんだ“青と夏”は、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019での初のGRASS STAGEで披露された際にも思ったが、広大な空間で鳴るとさらに、時代も世代も越えて長く歌い継がれていくであろう名曲としてのパワーが爆発する。

アンコールでは、まずは大森と藤澤ふたりで「この星で生きること」が綴られた“Circle”を披露。そして5人が再び集結。一人ひとりが初のアリーナツアーへの感想を口にする。これまでのことを思い出して藤澤は泣いてしまう。リハでスタッフへ感謝を告げる際に感極まっていた髙野は未来への想いを口にし、山中は多大な幸せを感じたツアーだったことを吐露する。そして若井、ここにたどり着くまでにたくさんの出会いと別れがあったことを口にしている途中、感情が溢れて喋れなくなる。そんな愛すべき4人に大森は笑顔で突っ込みを入れ、「アリーツアーができるようになりたい。そうなると思ってバンドをやってきた。でも（デビューから）爆速でこの景色を観れるとは思ってなかった。これから先も良い曲を作って皆さんに届けます」と宣言した。
最後の最後はミセスの原点とも言える“我逢人”。涙を振り払うようにアグレッシブにギターを弾く若井。「また会いましょう！」と大森が高らかに叫び、第一章を最高の形で締めくくったミセス。第二章の始まりが楽しみで仕方がない。（小松香里）