ジーン・シモンズの「ロックはすでに死んだ」発言にフー・ファイターズが物申す

ジーン・シモンズの「ロックはすでに死んだ」発言にフー・ファイターズが物申す

キッスのジーン・シモンズがロックは死んだと宣言しているのに対して、フー・ファイターズがそんなことはないと反論し話題を呼んでいる。

ジーンの発言はエスクァイア誌に掲載された自身の息子、ニック・シモンズとのインタヴューからのもので、現在ロック・ミュージシャンを志す若者への助言としてジーンはもはや収入は見込めなくなっているから「日中の仕事はやめちゃだめだというのはいいアドヴァイスだと思うよ」と語っていて、次のようにロックの全盛期を振り返っている。

「俺が駆け出しだった頃は音楽業界はこんなにどうにもならない世界じゃなかったんだ。レコード会社に見込まれさえすれば、しっかり資金的に援助してもらえたし、それはつまり、ツアーもすればその援助も資金的にしてくれたということなんだよ。次のビートルズを支援する業界そのものがあって、そういう才能を見出しては支えてたんだよ」

このような制度はポップやラップ、カントリーなどでは存在しなかったのに対してロックの世界でだけまかり通っていたことだったとジーンは説明している。しかし、そのロック自体が「ついに死んだ」とジーンは断言していて、それはファイル共有などの違法ダウンロードにより、誰も音楽を買わなくなったからだと訴えている。

「ロックは老齢のため死んだんじゃないんだ。殺されたんだ。その真犯人は、隣に住んでいる15歳の少年やその友達なんだよ。あるいはその少年が一緒に練習しているバンド仲間かもしれないんだ。問題はね、自分が1万時間注ぎこんで作り上げたような作品に対して誰も対価を払おうとしなくなったということなんだ」

また、過去においてロックが数えきれないほどスーパースターを生んできたのに対して、ニルヴァーナ以降、象徴的なアーティストは登場していないこともロックの衰退を表わしていると説明している。その一方で、テイム・インパラなどは好きなバンドだと説明し、60年代だったらきっと大ブレイクしていたはずだとも語っている。

しかし、こうした悲観的な見方に対してフー・ファイターズはオフィシャル・フェイスブックでキッスの76年作『地獄の軍団』収録の"雷神"にちなんで、「そんなに早く殺してんなよ、雷神のおっさん」とコメントしている。

フー・ファイターズは11月12日に待望の新作『ソニック・ハイウェイズ』をリリースする予定になっていて、この新作のメイキングを追った全8回によるドキュメンタリー番組『ソニック・ハイウェイズ』もアメリカでは10月17日から、日本では11月からWOWOWで放映予定となっている。

フー・ファイターズのフェイスブックのコメントはこちらから。
https://www.facebook.com/foofighters/posts/10154544073780545

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