2011年にサーストン・ムーアと別離してから自身のユニットで活動している元ソニック・ユースのキム・ゴードンだが、2月24日に自身の回想記『Girl in a Band』を刊行する。
キムは本の中で自身の生い立ちから音楽活動まで、その半生を振り返っているが、かなり正直にさまざまな出来事を振り返っては自分の印象や意見を忌憚なく綴っているという。一部公開されているものを紹介すると、コートニー・ラヴについては次のように語っているという。
「ロス特有の華美さをまとった毒蜘蛛のその裏側がいかに壊れているか、彼女の反社会性や強烈な自己愛については誰も疑問を投げかけることはしない。というのは、コートニーのやっていることはロックンロールとしてよくできているし、人をよく楽しませるものだから! でも、わたしにはああいう他人を翻弄せずにはいられない異常なまでに自己中心的な人格に対する許容度はあまりないから、この人は精神を病んでいるのだろうなといちいち納得するのがいつものことだった」
さらにコートニーとスマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンが関係していたことについても次のように振り返っている。
「コートニーからはビリー・コーガンと密通していることをわたしたちに相談してきたことがあった。ビリー・コーガンと言われただけでわたしには『うえええ』というもので、というのも自分のことをはかなんでばかりのビリーにはみんな閉口していたし、スマッシング・パンプキンズにしても自分たちのことを買いかぶり過ぎで、あれがパンク・ロックであるわけがなかったから」
その一方で2013年に離婚したサーストンについては次のように出会った時の印象を次のように振り返っている。
「サーストンはとても背が高くて、痩せていて、195あるとその後教えてもらって、カリスマが漂っていて、自信を感じさせて、唇がふっくらしていた」
その一方で離婚の原因となったサーストンの不義については次のように綴っているという。
「ファンやグルーピー、頭のおかしい人、取り巻き連中など、人を見極めるのには人一倍敏かったはずのサーストンなのに、どうしてここまで彼女の尻に敷かれることになってしまったのかは、誰にも理解しがたいことだった。わたしとしてもサーストンに対してある意味で同情を感じざるを得なくなったほどだった……けれども、それと許せるかどうかはまたまるで別な話だった」