ベボベ、4度目の野音に立つ。ロックバンドの矜持を鳴らした記念すべき夜をレポート

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2015年6月13日、Base Ball Bearによる企画ライヴ「日比谷ノンフィクションIV」が東京・日比谷野外大音楽堂にて行われた。RO69では、この模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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4人の豪快な一体型イントロリフにどよめきが走り、「日比谷野外大音楽堂、日比谷ノンフィクションⅣにお越し下さいましてありがとうございます! さっそくですがゲストを紹介したいと思います!」という小出祐介(Vo・G)の第一声が招き入れるのは、なんとRHYMESTERの3人。切れ味鋭いマイクリレーと生のバンドグルーヴが衝突する、まさかの“The Cut -feat. RHYMESTER-”始まりで客席を跳ね上がらせてしまった。Base Ball Bear2年ぶり通算4回目の、日比谷野音企画ライヴである。

湯浅将平(G)が変幻自在のギターサウンドを操る“Transfer Girl”。そして疾走感の中にも、ずっしりとしたエモーショナルな旋律がウェイトを乗せたパンチのように響く“yellow”と、新旧織り交ぜた選曲で展開するステージ。序盤のうちに、岡村靖幸w小出祐介名義のシングル曲“愛はおしゃれじゃない”もカヴァー披露される。濃厚なメロディと、梅雨時のムッとした湿度が絶妙にはまるパフォーマンスだ。一曲一曲が確かな手応えを残す一方、ユルユルなフリートークの一幕では、顔に大きな虫が飛んできて軽くパニックに陥る小出を「こいちゃんが、やる気失せちゃうんじゃないかと思って」関根史織(B・Cho)がやたらと気遣ったりしていた。

日比谷野音の思い出について語り出す小出は、中学生時代にビデオで観たというヒップ・ホップの歴史的イヴェント「さんぴんCAMP」に触れ、当時の若きRHYMESTERの熱演について語ると、ライムス主催のイヴェント「人間交差点」に掛けて「同じ題材の曲を、RHYMESTERに捧げたいと思います」と“スクランブル”を届ける。ロングMCの直後にも関わらず、4人のファンキーなアンサンブルがビシっと決まって見事だ。そして日が沈む時間帯の“ホワイトワイライト”に“ラブ&ポップ”と、美麗なバンドサウンドの一幕を描き出してゆくのだった。

現在はレコーディング期間中であり、歌詞の完成に追われ、スタジオと自宅の往復を繰り返す日々であることを伝える小出。「こういうことをやってると、バンドって何だろうなって思うわけですよ。バンドっていう形態? これからの音楽シーンで、分かり難いんじゃないかと」「スマホの画面で見ると、ジャケット写真もこんなに小さいし、4人より1人の方が分かり易いし」「キーボードって、絶対にドの音が出るけど、ギターとかは出ない。分かり難いんですよ。めっちゃファジーなんですよ。ウチは同期とかも入れないでやってますけど……これがロックなんじゃないかと思って。次の曲も、同期入れたらカッコ良くなります。でも、僕らはそれをやりません。なぜなら、僕らはロック・バンドだからです」。

そんなふうに向かった“Tabibito In The Dark”からは、まさにベボベがロックバンドとして繰り広げてみせる、最高のダンス無限地獄であった。“十字架You and I”では堀之内大介(Dr・Cho)が「ヒビヤーっ!!」と強烈な雄叫びを上げ、ショーヘイ・コールを巻き起こしながら湯浅のダンスタイム&灼熱のギターソロへと突入する。生身の肉体が弾き出す躍動感、ピッチやトーンの揺らぎがもたらす味わい深さと一期一会のフィーリング、そして優れたメロディと手を取り合って真価を発揮する爆発力。ただ盲目的に、ロックバンドという形態に拘っているわけじゃない。ベボベは充分な根拠と勝算をもって、ロックバンドとしての活動を続けているのだ。

アンコールでは、3か月連続のエクストリームシングル発表と新ツアーが告知(詳細はこちら→http://ro69.jp/news/detail/125737)され、そのエクストリームシングル第1弾となる“「それって、for 誰?」part.1”も披露された。タイトルフレーズが小気味良いフックと化す、70年代ファンク風の粋なナンバーだ。今年も、ベボベの夏がやってくる。そんなふうに何度でも新鮮な高揚感を抱かせる、野音のステージであった。(小池宏和)

〈セットリスト〉

01. The Cut -feat. RHYMESTER-
02. CRAZY FOR YOUの季節
03. Transfer Girl
04. yellow
05. そんなに好きじゃなかった
06. 愛はおしゃれじゃない
07. スクランブル
08. ホワイトワイライト
09. ラブ&ポップ
10. Tabibito In The Dark
11. 十字架You and I
12. changes
13. ELECTRIC SUMMER
14. UNDER THE STAR LIGHT
15. 魔王
16. PERFECT BLUE

(アンコール)
01. 「それって、for 誰?」part.1
02. BREEEEZE GIRL

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