アヴィーチー、『トゥルー』におけるカントリーEDMの真相を語る

アヴィーチー『ストーリーズ』10月2日(金)発売

10月2日に待望の新作『ストーリーズ』をリリースするアヴィーチーだが、ファースト『トゥルー』でカントリーからの影響まで導入することになった経緯を説明している。

アヴィーチーは『トゥルー』ではそれまでのシングルでのEDM路線から離れて、より多岐にわたるジャンルからの影響を導入したことで物議をかもし、特に"ウェイク・ミー・アップ"のサウンドからカントリーEDMと形容されることにもなったが、その真意を質疑応答サイトのクオラに説明している。

アヴィーチーは「ぼくにとって無難なやり方は"レヴェルズ"のレシピをずっと繰り返すことだったのは間違いないし、そのコツもわかってるし、自然とできることではあるんだよね。それに自分の音楽をこれほど早く変えてってしまうとそれなりにリスクを伴うのもわかってたけど、『トゥルー』に収録した曲はどれも大好きだし、『ストーリーズ』の楽曲もまたそうなんだよ」と変化を求めずにはいられなかったことを明らかにしていて、実際に『トゥルー』制作時に受けていた影響を次のように説明している。

「『トゥルー』はぼくが当時よく聴いていたものをよく体現した内容になっていて、それはフリート・フォクシーズであったり、マムフォード・アンド・サンズ、オブ・モンスターズ・アンド・メン、エドワード・シャープ・アンド・マグネティック・ゼロズだったりしたんだよ。たとえば、映画の『オー・ブラザー!』で使われていたダン・ティミンスキーのヴァージョンが特に有名な"マン・オブ・コンスタント・ソロウ"が好きだったから、ダンに連絡を取って、ぼくが(スウェーデンで活躍している)サレム・アル・ファキールやヴィンセントと一緒に書いた曲で歌ってくれないかと持ちかけてみてそれが"ヘイ・ブラザー"になったんだよね。"ウェイク・ミー・アップ"はアロー・ブラックのモータウンっぽいサウンドとのまっとうなジャム・セッション曲になったわけで、だからいわゆる伝統的なカントリーっていうのとは別物なんだけどね」

アヴィーチーとしてはカントリーはそれほど得意なジャンルではないし、よりフォークに近いブルーグラスを意識していたつもりだったので、カントリーEDMという呼ばれ方をされたのには正直面食らったと説明していて、こうした短絡的な括り方に抵抗を感じるとも次のように語っている。

「ここ3年くらいはかなりいろんな実験をやってきたつもりだし、幅広いジャンルからの影響を汲んだ、多岐にわたるタイプの楽曲を書いては制作してきたけど、『トゥルー』では収録曲10曲のうち、カントリーに触発されていると形容できるものは2曲しかないのに、"ウェイク・ミー・アップ"がああいうヒット曲になってしまったためにぼくにそういうレッテルが貼られてしまったことについてはなんだか変だなと思うんだよね。このカントリーという括りのせいで、アルバムの大半の曲が見過ごされることになっちゃったのは残念だったと思うんだ。たとえば、ぼくの一番好きな曲はむしろ"シェイム・オン・ミー"や"レイ・ミー・ダウン"になるのにね」