【フジロック総復習レポ・1日目】ゴリラズ、QOTSA、ザ・エックス・エックス、グループ魂など

【フジロック総復習レポ・1日目】ゴリラズ、QOTSA、ザ・エックス・エックス、グループ魂など

日の落ちかけたホワイト・ステージには黒い衣装をまとったキャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメンが登場。少し金属質な歌声にマーシャルのアンプで歪んだギター、迫力あるリズム隊と、硬質かつ骨太なこれぞ「UKロック」が響く。ステージを目一杯使い、観客にかぶりつくように歌うボーカルには黄色い歓声も上がっていた。1stアルバムと2ndアルバムからバランスよく演奏していたのだが、2作目でぐんと垢抜けた音の変化もありありと伝わるステージだった。


キャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメンからはうって変わって、少ない音数から音像が立ち上がるようなライブをみせるザ・エックス・エックスがグリーン・ステージに。
1stから3rdまで、バランスよく配置されたセットリストであったが、ジェイミーXXのソロ曲“Loud Places”でソリッドなDJプレイをみせる場面もあった。
観客が総立ちで拍手を送る姿に驚きとも感動ともいえる表情を見せるロミー・マドリー・クロフト、「後ろの方まで全員、ほんとうにありがとう。素晴らしいフェスね、みんな愛してるわ、またすぐに会いましょう」、そう言って“Angels”を静かに歌い上げ、3人が肩を組んでステージを降りていった。


すっかり日が落ちたレッドマーキーには当代随一の「エモい」声をきかせるサンファがバンド・セットを日本初披露。
白が基調のシンプルなステージながらダブルキーボードにドラム、ドラムパット、しかも全員がポジションをくるくる変えながら演奏するという編成がカラフル。
ドレイクとコラボした“4422”や代表曲“ Blood On Me”がすんだ電子音と生のドラム、サンファの楽器のような声がにより再構築され、観客を熱狂させた。

ホワイト・ステージのトリはクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジが堂々たるステージをみせる。QOTSA名義での来日はなんと2003年以降初、ついに実現したフジロックでのパフォーマンスはジョシュ・オムが踊りだすほどメンバーのテンションが高く、そして彼らが築き上げてきたロックの真髄を見せつけるものだった。
1曲目の“You Think I Ain't Worth a Dollar, but I Feel Like a Millionaire”からラストの“A Song for the Dead”まで圧倒的な盛り上がりをみせたのだが、中盤“Feel Good Hit of the Summer”と真裏で演奏中のゴリラズ“Clint Eastwood”のマッシュアップを披露、観客の度肝を抜いた。
【フジロック総復習レポ・1日目】ゴリラズ、QOTSA、ザ・エックス・エックス、グループ魂など

そしてグリーン・ステージにはヘッドライナーのゴリラズが登場、日本では17年ぶりとなるステージだ。以前はステージに幕が貼られ、その背後にバンドが隠れて演奏していた、なんてこともあったが、今回のステージには何の細工もない。
常にアニメーションがゆれるメインビジョンを背負って、時にはエフェクトがかかったマイクを通して苦しそうにもがいてみせ、時にはピアニカやショルダーキーボードを披露、時には客席まで降りていくデーモン・アルバーンのパフォーマンスからはその肉体性が生々しく伝わってくる。
“Strobelite”ではペバン・エヴェレット、“Sex Murder Party”ではジェイミー・プリンシプル、ゼブラ・カッツの2人がサプライズで登場し、観客からは大きな歓声があがった。
「今」のゴリラズを目撃してしまったことに興奮せざるを得ない1時間半のステージだった。

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(山本華)
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